オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
レジリエンス

レジリエンスを使って自分を変えていく方法⑩ ABC上級コースで思考のトラップにチャレンジしていきましょう。

思考のトラップを作り出した「海の中の氷山」がある事を発見したら、その氷山を溶かしていくことにトライしてみましょう。
そのためにはもう一度ABCの練習に戻ります

A: Adversity 起きた嫌な出来事
B: Belief 自分の考え
C: Consequences 自分の取った言動

を書き出すことで、

  • 出来事Aが起きてC自分の言動が決まるのではなく、AとCの間に自分の考えBが存在していてCを決めていること。
  • そのBに思考のトラップがよく挟まっていること。
  • 思考のトラップを作っているのが無意識の中の自分の考え「海の中の氷山」だということ。

を説明してきました。
その「思考のトラップ」や「海の中の氷山」を壊していくためには、ABCをもう少し深く実践していく事が効果的なのです。いわばABC上級コースです。

ABC上級コースの方法は次の通りです。

  • A: Adversity 起きた嫌な出来事
    起きた嫌な出来事Aを書く時に、事実だけを書く。(感情や自分の感想が入らないように書きます)
    When いつ
    Who 誰が
    What 何を
    Where どこで
    をなるべく客観的に書きます。
  • C: Consequences 自分の取った言動
    結果何が起こったかについて、「感情」と「行動」の2つに分けて書きます。
    感情の強さを1~10のレンジでどの程度かを書きます。
  • B: Belief 自分の考え
    Aが起きてCの感情や行動に結び付いたB自分の考えを書きます。思考のトラップに陥っていればそれも書きます。この時点で「海の中の氷山」にも気づいたら書いていきます。
    おそらく1種類ではなく、複数のBが存在していると思います。

Bを書き出したら、それらの中にCが起きた原因についての考えがないかチェックしてみます。出来事の原因についてあれこれ考える思考をWhy(なぜ?)思考といいますが、そのWhy思考がないか、チェックしてみます。

Why思考の例を幾つか挙げてみます。

  • いつもあの上司の指示が曖昧だから、私が資料をうまく作れない。上司のせいなのに、私が責められる。
  • 試験勉強しようと思ったのに、またネットサーフィンして時間をつぶしてしまって、本当に私はダメな人間だ。こんな私はもう試験に受からないし、将来も真っ暗だ。
  • 配偶者は仕事第一で、私に家事を全部押し付けて、私の時間がないから、いつも私はいらいらしている。
  • 恋人はメールしてもいつもすぐに返信してくれない。いつも恋人は私の気持ちは二の次なのだ。恋人のことは信用できない。

このようにBの中に、Cを引き起こした原因になると思われることを考えるものがあれば、下線を引いたり、色付きペンでマーカーしてみます。

このABC上級コースは普通のABCよりより丁寧に行う必要があるので、次回具体的な例を挙げて、ワークシートに基づき説明していきましょう。

ABC上級コースにトライしてみましょう。ノートに書き出したBの中に、Cが起きた原因について考えているものがあれば、チェックしましょう。

※Karen Reinvich博士の著作『The Resilience Factor: 7 Keys to Finding Your Inner Strength and Overcoming Life’s Hurdles』を参考にしています。

レジリエンスを使って自分を変えていく方法➂ ABCを練習して自分のBを探っていきましょう。レジリエンス...

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