思考のトラップを作り出した「海の中の氷山」がある事を発見したら、その氷山を溶かしていくことにトライしてみましょう。
そのためにはもう一度ABCの練習に戻ります。
A: Adversity 起きた嫌な出来事
B: Belief 自分の考え
C: Consequences 自分の取った言動
を書き出すことで、
- 出来事Aが起きてC自分の言動が決まるのではなく、AとCの間に自分の考えBが存在していてCを決めていること。
- そのBに思考のトラップがよく挟まっていること。
- 思考のトラップを作っているのが無意識の中の自分の考え「海の中の氷山」だということ。
を説明してきました。
その「思考のトラップ」や「海の中の氷山」を壊していくためには、ABCをもう少し深く実践していく事が効果的なのです。いわばABC上級コースです。
ABC上級コースの方法は次の通りです。
- A: Adversity 起きた嫌な出来事
起きた嫌な出来事Aを書く時に、事実だけを書く。(感情や自分の感想が入らないように書きます)
When いつ
Who 誰が
What 何を
Where どこで
をなるべく客観的に書きます。 - C: Consequences 自分の取った言動
結果何が起こったかについて、「感情」と「行動」の2つに分けて書きます。
感情の強さを1~10のレンジでどの程度かを書きます。 - B: Belief 自分の考え
Aが起きてCの感情や行動に結び付いたB自分の考えを書きます。思考のトラップに陥っていればそれも書きます。この時点で「海の中の氷山」にも気づいたら書いていきます。
おそらく1種類ではなく、複数のBが存在していると思います。
Bを書き出したら、それらの中にCが起きた原因についての考えがないかチェックしてみます。出来事の原因についてあれこれ考える思考をWhy(なぜ?)思考といいますが、そのWhy思考がないか、チェックしてみます。
Why思考の例を幾つか挙げてみます。
- いつもあの上司の指示が曖昧だから、私が資料をうまく作れない。上司のせいなのに、私が責められる。
- 試験勉強しようと思ったのに、またネットサーフィンして時間をつぶしてしまって、本当に私はダメな人間だ。こんな私はもう試験に受からないし、将来も真っ暗だ。
- 配偶者は仕事第一で、私に家事を全部押し付けて、私の時間がないから、いつも私はいらいらしている。
- 恋人はメールしてもいつもすぐに返信してくれない。いつも恋人は私の気持ちは二の次なのだ。恋人のことは信用できない。
このようにBの中に、Cを引き起こした原因になると思われることを考えるものがあれば、下線を引いたり、色付きペンでマーカーしてみます。
このABC上級コースは普通のABCよりより丁寧に行う必要があるので、次回具体的な例を挙げて、ワークシートに基づき説明していきましょう。
ABC上級コースにトライしてみましょう。ノートに書き出したBの中に、Cが起きた原因について考えているものがあれば、チェックしましょう。
※Karen Reinvich博士の著作『The Resilience Factor: 7 Keys to Finding Your Inner Strength and Overcoming Life’s Hurdles』を参考にしています。
