オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
レジリエンス

レジリエンスを使って自分を変えていく方法⑭ ABCを使って問題解決するもう一つの方法があります。

「ミー/オールウェイズ/エブリシング」のリアリティ度のスコアをつけて、問題解決の方法を探していく方法を前回紹介しました。

レジリエンスを使って自分を変えていく方法⑬ リアリティ度スコア1~3のBへの対処法を考えましょう。レジリエンスを使って自分を変えていく方法...

今回は、ABCを使って問題解決を探るもう一つの方法を紹介しましょう。
今回も「レジリエンスを使って自分を変えていく方法⑪ ABC上級コースのワークシートを使って自分の考えを整理してみましょう。」で挙げたMさんの例で説明していきます。

レジリエンスを使って自分を変えていく方法⑪ ABC上級コースのワークシートを使って自分の考えを整理してみましょう。レジリエンスを使って自分を変えていく方法...

 

MさんはABCを書き出し、自己嫌悪や無力感に陥りやる気を失いヤケ食いしてダラダラ過ごすという結果Cに至った、自分の考えBを複数書き出しました。Bの中で、原因に関係する事(Why思考)に◎をつけました。この◎をつけたBに注目します。

  1. 自分は能力がない。職場で必要でない。
  2. 無能でダメな人間だ。
  3. 上司にも顧客にも全く信用されていない。
  4. いつも上司に叱られてばかりいる。
  5. 一つミスをしたらもう終わりだ。

これらのBを見直して、今回の出来事Cが起こった原因、理由を円グラフで表してみます
「資料のミスをした」事が直接的な原因ですが、他にも「上司に信用されていない」「顧客に信用されていない」「上司にいつも叱られている」「自分は無能だ、能力がない」というBも、原因になっています。
自分のイメージで、どの理由がどれくらいの大きさを占めているか考え、ノートに円グラフで描いてみましょう。

例えばMさんは次のような円グラフを描いたとします。

次に、①~⑤の中に、自分がこれから何かできる事があるかを考えてみます。

  1. 既にミスは起きてしまったので、これをなしにすることはできません。
  2.  上司に信用は「今は」されていないかもしれませんが、信用を得ていくためにこれから努力することはできます。
  3.  顧客に信用は「今は」されていないかもしれませんが、信用を得ていくためにこれから努力することはできます。
  4.  上司が叱るのは自分が間違いやミスを起こしたからで、不本意な叱責を受けているわけではありません。上司が気分で自分を叱ったとは思いません。それならば、上司から叱られないようにするためにはどうしたらよいか、考えてみることはできます。
  5.  能力は欠けているかもしれませんが、今後能力を向上できないわけではありません。

こう考えていくと、①「ミスをした」事が大きな要因であり、その事実は今から変えられないとしても、➁~⑤は、これから自分が行動を起こすことで改善できることがありそうです。もう変えられない①は脇に置いておいて、今から変えられる➁~⑤にフォーカスしましょう。➁~⑤について、具体的に自分が何をできるかを考えてみます。

例えば、次のような行動が考えられます。

  1. ミスを起こした事実は変えられないから、これは除外。
  2. 資料のミスをすぐに直して、訂正した資料を上司に見てもらおう。そしてXさんへの対応を相談してみよう。
  3. Xさんにはなるべく早く訂正した資料を見せて説明する機会をもう一度もらえるよう頼もう。面談してもらえないのならば、訂正版資料を郵送か、メールで送ろう。その時に、もう一度前回のミスを謝罪しよう。
  4. 上司は私がミスをしたから叱った。上司が叱る時はいつも理由がある。まずミスを今度しないようにすることが大切だ。資料にミスがないようダブルチェックする体制を作ろう。
  5. 自分の能力は十分ではないかもしれない。もっと資料をわかりやすく作れるよう、参考書を読んでみようか。締め切りぎりぎりに資料を作ったからミスをしたかもしれない。タイムマネジメントのビジネス書を読んでみようか。

このように「自分にできること」が見つかると、できることをやっていこうという気になります。そしてできることを行動に移していくと、悶々と悩んでいた気持ちが薄らぎ、次にどうしようかという行動に目が向けられていきます。

今から変えられないことをずっと悩んでいても、問題解決には繋がりません。これから変えられる事、自分が今から何かできる事に集中して、行動を起こしていきましょう。それが、問題解決への道を開いてくれます。

ABCのBの中で、原因や理由に関係している事に注目しましょう。そして円グラフを描いてみましょう。円グラフを構成しているBの中で、自分がこれから何かできることがあるBにフォーカスして、自分ができる事をリストアップし、行動に移していきましょう。

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