自分が本当にどのような感情を持っているのか、客観的に把握するためのツールがあります。イエール大学のエモーショナル・インテリジェンス・センター(Yale center for Emotion Intelligence)で使われているムード・メーターを活用していきましょう。(以下、日本語訳は私の意訳です)
感情を、エネルギー(高いか、低いか。テンションと言い換えてもよいでしょう)と、心地よさ(心地よいか、心地よくないか)の2つの軸によって4つのグループに分類します。
- レッドの感情:心地よくなく、高いエネルギーを伴う感情。怒りや不安が代表的。
- イエローの感情:心地よく、高いエネルギーを伴う感情。幸福感や興奮が代表的。
- ブルーの感情:心地よくなく、低いエネルギーの感情。悲しみや失望が代表的。
- グリーンの感情:心地よいが、低いエネルギーの感情。リラックスや落ち着きが代表的。
まずエネルギーと心地よさの2つの軸から、自分の感情がどのカラーに属するものか理解してみましょう。そして、そのカラーの中で、どの感情を感じているのか、理解してみましょう。前回の「人間の感情は87種類ある⁉」で述べたように、人間の感情の種類は数多くありますから、同じ色のグループの感情であっても複数あります。
自分が今感じている感情のカラーのグループがわかり、言葉にするとどのように表現される感情なのかを把握します。
この感情把握のプロセスにムード・メーターを利用することで、自分の感情と少し距離を置くことが可能になり、より客観的に感情を理解できます。
また、レッドのカラーに属する感情を感じているから悪い、ブルーのカラーに属する感情を感じているからだめだ、ということではありません。感情をデータとして把握する練習なのです。
※イエール大学の「Managing Emotions」の講義を参考にしています