感情をムード・メーターのどこに位置するのか確認した時、レッド(エネルギーが高く、心地よくない感情グループ)や、ブルー(エネルギーは低いが心地よくない感情グループ)に属する感情ばかりの場合には、その感情が自分にとって役立つものかどうか、自分に問いかけてみましょう。
- 怒りのあまり、職場の同僚を怒鳴ってしまった。その場にいた人々は驚き、自分に対して感情をむき出しにする人だと思ったようだ。
- 配偶者に何か悩んでいるのか?と聞かれても、どうせどうにもできないという無力感から会話することさえ拒否してしまった。配偶者は傷ついたようで、どこかへ出かけてしまった。
このような場合、感情が自分の助けになっているとは思えません。
感情を爆発させる事は短期ではクールダウン、激しい感情の昇華、ストレス解消など、よい影響を与える場合もあります。しかし、長期的にみると、多くの場合よい影響を及ぼすとは言えません。
感情が自分にとって助けにならない、むしろ有害でダメージになるアンヘルプフル・アクション(有益でないアクション)を挙げてみましょう。
- ネガティブ・セルフトークを続ける
- 自分や相手を責める
- 不平ばかり言う
- 後回しにする
逃避する - なかったふりをする
- そんな感情はないと否定する
- 怒鳴る
- じっと感情を押し殺す
- 暴力をふるう
- 感情を無視する
- 悪い習慣に陥る(暴飲暴食、寝すぎ、運動しすぎ)
- 問題はそもそもないのだと思い込む
- 何回も同じ感情を反芻して心配を大きくする
- やけになる
特にレッドのカラーグループの感情を感じると、上記のようなアンヘルプフル・アクションを起こしがちです。アンヘルプフル・アクションは、多くの場合、後から後悔し、ますますレッドやブルーのカラーグループの感情を増やしてしまいます。
それでは、感情が自分の助けになるアクション、ヘルプフル・アクション(自分に有益なアクション)には、どのようなものがあるでしょうか?
- ポジティブ・セルフトーク
- ユーモア(笑い)
- ポジティブに状況を考え直す
- 社会的サポートを得る
- 状況をありのままに受容する
- その感情を回避するために状況を変えようとする
- プロのアドバイスを求める
- その感情を引き起こしている問題の解決のための行動を起こす
- よい習慣(健康的な食事、適度な睡眠時間、運動)
- 体を動かす、掃除など、気持ちがすっきりする行動を取る
- 短期的に気持ちを他の事に反らす(気分転換)
- ポジティブな状況を想像する(ポジティブ・ビジュアリゼーション)
怒りやストレス、失望を感じた時には、それらの感情を無視する必要はありませんが、それらの感情に基づいて、自分に有害なアンヘルプフル・アクションを取るのではなく、ヘルプフル・アクションを一個でもいいから取ってみましょう。
上記にあげた以外にも、自分オリジナルのアンヘルプフル・アクションと、ヘルプフル・アクションがあれば、リストを作り、書き出しておきましょう。
そして、レッドやブルーのカラーグループの感情を感じた時、アンヘルプフルではなく、ヘルプフル・アクションの方を取る練習をしていきましょう。