自分の感情は野放しに放出するのではなく、管理したり整理することによって、感情と自分がイコールではなくなり、感情をデータとして客観的に扱うことが可能になります。自分のエモーション・マネジメントに慣れてくれば、他の人のエモーション・マネジメントを手伝うこともできます。
エモーション・マネジメントのポイントを覚えておくためにRULER(ルーラー)というキーワードがあります。RULERは次の5つのポイントの頭文字を取ったものです。
R: Recognize emotions in oneself & others(自分と他の人の感情を認識する)
U: Understand the causes & consequences of emotions (感情の原因とその結果を理解する)
L: Label emotions with a vocabulary (感情に名前をつける)
E: Express emotions in accordance with cultural norms & social context (文化的背景や置かれている社会の状況を理解しながら感情を表現する)
R: Regulate emotions with helpful strategies (感情を管理するための複数の戦術を持っておく)
特定の感情に圧倒されそうになった時、RULERの5つのポイントを思い出しましょう。そして、感情をそのまま爆発させたり、その感情の存在を無視するのではなく、感情を自分や他の人を理解するデータとして使えないか、ちょっと感情から距離を置いて考えてみましょう。
感情を理解して、適切に管理する事は、人間が共同社会で生きていくために重要なスキルになっています。特に冷静な対応や協働作業が多い職場では、エモーション・マネジメントの能力が、キャリアアップに影響することも多いのです。
エモーション・マネジメントは身に着けられるスキルである事を忘れないようにしましょう。
※イエール大学の「Managing Emotions」の講義を参考にしています。