目標を達成するために重要な要素はGRIT(グリット:やり抜く力)であると提唱している心理学者のアンジェラ・ダックワース氏は、目標の見つけ方を、世界的な富豪であり著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏の人生哲学を参考に次のように説明しています。
- 自分が達成したいと思っている事を25個リストアップする。
- 25項目のうち、最も優先度が高い、自分にとって重要だと思う事を5つ選んで〇をつける。
- それ以外の20項目は忘れる。中くらいの優先度の目標にかかっている時間的余裕は人生にはない。
- 最重要とする目標5つについて、それぞれ、計画を立てていく。
ここまでがウォーレン・バフェット氏が行っている目標設定方法ですが、ダックワース氏はもう一個
最重要の5つの目標が、どのように自分以外の人達、社会、コミュニティに貢献できるかを考える。
の項目を加えることを推奨しています。
自分以外の存在にも自分の目標が役立つことがわかると、目標を成し遂げようとする力が強くなるからです。諦めにくくもなります。
ウォーレン・バフェット氏の富は約670億ドル(1ドル=130円で換算すれば約8兆7千億円!)。バフェット氏はこの資産の99%を自分の死後はビル&ミランダ財団(あのマイクロソフトのビル・ゲイツさんと、その元妻ミランダさんの作った財団)という慈善団体に寄付することを決めています。まさに、自分の目標が自分以外の存在、社会に貢献する事を具現化しています。
これだけは人生の中で成し遂げたい。
この目標だけは実現したい。
これをしないと死んでも死にきれない。
それくらい強い思いが込められたトップ5の目標が決まったら、それらが自分以外の存在にどう役に立つのかも考えてみましょう。
例えば、「日本の100名山を全部踏破する」事が、人生トップ5の目標の一つだったとします。
それが自分以外の存在や社会にどのように役立つでしょうか?
- 100名山を踏破したら、記念に10万円を自然保護団体に寄付する。
- 100名山を登るたびにその風景の写真をインスタグラムにアップし、登山の喜び、楽しさを世界中に伝える。英語を勉強して、英語でもメッセージを書き込むようにして、世界中の人々が日本の山に興味を持ってくれるようにする。
- 元気に登山できる事を感謝して、年に一度富士山のゴミ拾い清掃活動に参加する。
いろいろなアイディアがありますね。
自分のたてた目標ですが、達成を目指すことで、他の人々、社会にも貢献できるやりがいも出てきます。
一方、バフェット氏の言うとおり「中程度の優先度の目標に使うほどの時間的余裕は人生にはない」事も肝に銘じたいところです。
まずは自分にとって最も重要な、自分の人生にインパクトが大きい目標5つに集中しましょう。