ノーベル医学生理学賞を受賞したエリザベス・ブラックバーン博士と健康心理学者のエリッサ・エベル博士が著した『The Telomere Effect:テロメア・エフェクト 健康長寿のための最強プログラム』の中でテロメアを伸ばすための様々な方法が紹介されています。これらの方法は生命科学的見地から有効というだけでなく、ポジティブ心理学の見地からも有効な方法が多いのです。
テロメアが短くなると、遺伝子情報が正確にコピーされなくなったり、細胞分裂をしなくなって老化が始まります。テロメアの長さを維持、あるいは伸ばすことが健康寿命を延ばすことに繋がります。
テロメアに影響を与える要因の一つが睡眠です。十分な睡眠を取れば、食欲も抑えられ、心も安定し、テロメアの塩基対が失われる度合いが少なくなります。研究によればテロメアが好むのは少なくとも7時間の睡眠です。
忙しい毎日、7時間の睡眠を確保することは簡単ではないですが、7時間が無理でもせめて6時間の睡眠、そして良質の睡眠を取ることを心掛けましょう。
ただ、人間は機械ではないので、直前までテレビを見たりネットサーフィンをしていて、急にさあ寝るぞ!としても、なかなか寝付けないものです。最短でも5分間、眠りへの移行時間を設けましょう。眠りの移行期間に入る前に、まず次の二つは実行しておきましょう。
- スマートフォンをスリープモードにするなど、液晶を遠ざけるようにしましょう。
- 明日の「やることリスト」を作っておく。あれこれ明日の事を考えなくて済むように紙やスケジュール帳やスマホのカレンダー等に明日やる事を書き出しておきます。
この2つが済んだら眠りへの移行時間に入り、入眠儀式を行います。入眠儀式は人それぞれですが、次のような行動がお勧めです。
- 読書。読書は心を過剰な活動状態から集中した状態に移行するのに役立ちます。注意を自分自身から本の中身に移すことで心を鎮める効果があります。
- 穏やかな音楽を聴く。アプリ等でリラックスできる音楽を聴きます。スパミュージックや入眠用ミュージック等、様々な音楽セレクションがAmazonMusicやSpotifyにあります。
- リラックスできる雰囲気を作る。エッセンシャルオイルを使う、キャンドルを灯す、照明を暗くする等でリラックスできる環境を整える。
- ストレッチや穏やかなヨガをする。体の凝りと緊張をほぐします。特に頭と首をゆっくり回しましょう。それから前屈のポーズは安眠を誘います。ヨガのチャイルドポーズは特にお勧めです。
入眠儀式を設けることで「自分はこれから眠るのだ」「リラックスタイムなのだ」と自分自身の心と体に知らせます。
朝起床の時間までぐっすり眠れるよう、心身を緩めてから眠りに入りましょう。