近頃マインドフルネスという言葉をよく聞くようになりました。
マインドフルネスの定義とは「今、ここ」の瞬間に完全に集中することです。
マインドフルネスな時間を持つ事を習慣にすると、次のような効果を感じるようになります。
- 物事を白黒で決めつけない。
- 忍耐強くなる。
- 初心者のような目で物事を見る事ができるようになる
- 自分の本当の願いや気持ちに気づく
- 物事や状況をありのまま受容する
- 物事を受け流すことができる
ではマインドフルネスな時間を持つためにはどうしたらよいのでしょうか?
瞑想が効果的ですが、瞑想以外にも様々な方法がありますので、紹介していきたいと思います。
まず日常生活ですぐに実行できるマインドフルネスな時間は、朝のルーティンの一つに没頭する事です。
- 歯磨きする。
- お皿を洗う。
- お茶やコーヒーを淹れる。
- 掃除する。
朝必ず行う行動の一つを取り上げ、その行動を行う時に完全にその行動に集中します。
歯磨きならば、テレビや音楽を聞きながらではなく、歯ブラシを取り上げ、歯磨き粉をつけ、歯を一本一本丁寧に磨き、ゆすぐ。歯を磨くという行動を、プロセスごとに、丁寧に一個一個確認しながら行っていきます。
普段は歯磨きはほとんど無意識で行っているルーティンだと思いますが、歯磨きという行動を新鮮な目で見て、一個一個の行動を意識して行います。歯磨きという行動に100パーセント集中します。
3分~5分くらいの歯磨き時間だと思いますが、その間にも、あなたの頭の中に「昨日は忙しかったな」「朝の会議の準備は大丈夫かな」「今日のお昼は何を食べよう」「今日は何時に帰宅できるかな」など、様々な思いが浮かんでくると思います。思いが浮かんできたら、それを横に流すようにして、再び歯を磨く事に意識を集中させます。
自分の歯が一本一本磨かれていく様子をイメージします。
歯磨きの短い時間であっても、私達の心(正確には脳ですが)はあちらこちらにさまよい、過去に未来に気持ちが飛んでいきます。マインド・ワンダリング(心がさまよう状態)と呼ばれる状態になります。心がさまよっている事に気づいたら「あ、またマインド・ワンダリングしている」と思い、歯磨きに集中します。
マインド・ワンダリングをやめて、一つの事に自分の心を集中させる、自分の心を自分で操ることができるようにする。それがマインドフルネスになることです。
しかし、慣れないと、マインド・ワンダリングをストップする事はなかなか難しいです。マインドフルネスも、仕事や勉強と同じように、練習が必要なのです。
歯磨きなど朝のルーティンになっている一つの行動を、マインドフルネスに行うことから始めてみましょう。
※Rice University Dr. Elizabeth Slatorによる講義『Mindfulness & Well-being』を参考にしています。