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ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

タイプ2の喜びを追求するための方法とは?

前回説明したように、喜びの感情には2種類あります。「WANT」に結び付いたタイプ1の喜びと、「LIKE」に結び付いたタイプ2の喜びです。

WANTとLIKEは違う⁉ 喜びには2種類あります。ポジティブ心理学...

タイプ1と異なり、タイプ2の喜びは、自発的に求めるようなしくみに私達の脳はなっていません。

達成感、充実感、自己肯定感、自己効力感は、タイプ2の喜びの方ですから、人生を充実させるならタイプ2の喜びを作り出したいのですが、困難や障害がその過程にあることも多いので、簡単ではないのです。自然にまかせておけば味わえるという感情ではありません。

そこで、タイプ2の喜びを作り出していくために、ポジティブ心理学の観点から活用できるテクニックを紹介しましょう。

誘惑を遠ざける。

今まで欲しくもなかったのに、目で見ること、匂いを嗅ぐことで、急に欲求を感じることがあります。お菓子を食べたいと思っていなかったのに、焼きたてのクッキーの匂いを嗅いだら急にクッキーを食べたい衝動に駆られる、新しい洋服を買う必要もないのにショーウィンドーですてきなワンピースを見つけて買ってしまうなど、外部からの刺激によって私達の「WANT」は刺激され、「お菓子を止めて健康的な食生活を送りたい」「無駄使いをやめてお金をきちんと管理しお金の不安をなくす」という「LIKE」に結びついた望みは遠ざかってしまいます。必要のない「WANT」を刺激しないよう、誘惑からは遠ざかりましょう。誘惑を目に入れないようにしましょう。テレビのコマーシャルを見すぎていませんか。お菓子の袋が家の中にありませんか?「LIKE」と結びついていない誘惑の対象を遠ざけましょう。

マインドフルネスな時間を持つ。

自分が本当はどう生きたいのか、どう暮らしたいのか、自分自身の本当の望みは何なのか、常日頃からよく意識しておくことです。そのためにはマインドフルネスな時間を定期的に持つことです。自分の頭や心にわいてくる感情を観察することです。このブログでもマインドフルネスになる方法について複数紹介していますので、試してみて下さい。

タイプ1の喜びの悪い面を考える。

おいしいチョコチップクッキー。素敵なワンピース。ベッドでだらだらと過ごす時間。しかし、それらの喜びは、いい点ばかりではありません。「WANT」に支配されると、私達はタイプ1の喜びの魅力やよい点だけにフォーカスしてしまいがちですが、ちょっと深呼吸して、タイプ1の悪い点を考えてみましょう。チョコチップクッキーを食べれば砂糖の取りすぎ、体重や体脂肪の増加というデメリットがあります。ワンピースを買えば、お金を予算以上に使いすぎるというデメリットが、ベッドでだらだら過ごせば、家の中が汚れたままというデメリットがあります。タイプ1の喜びに走る前に、そのデメリットを考え、そのデメリットを避ける行動を取ってみましょう。それが、多くの場合、タイプ2の喜びに繋がります。

セイバリング。

タイプ2の喜びを味わった時、その喜びをとことん味わい尽くしましょう。時間を作って、頑張って試験に合格した自分、難局を乗り越えて仕事を成功させた自分、運動を定期的にして健康的になった自分をほめて、達成感や充実感を味わいましょう。日記やノートに記録してもいいでしょう。ポジティブな感情をじっくり味わう事をセイバリングといいます。セイバリングの習慣をつけることで、自分にタイプ2の喜びを沁み込ませましょう。

自分の価値観と合致しているか。

自分が大切にしている価値観、自分が人生でやりたいと思っている目標がはっきりしているならば、それらの価値観と自分がやろうとしている行動は結びついているか、マッチしているか、考えてみましょう。スリムで健康的な体でいる事が大切な価値観の一つならば、お菓子を大量に食べる事は、整合性がありません。「WANT」に突き動かされたタイプ1の喜び追求の行動を取りそうになったら、1分間だけ立ち止まって自分の価値観に合っている行動なのか、自分に問いましょう。自分が大切にしている価値観をリスト化して、スケジュール帳やスマートフォンのメモ欄に書いておき、「WANT」の衝動が襲ってきたら、まず価値観リストを見返すという事もお勧めです。

タイプ1の喜びがすべて悪いわけではありません。おいしい物を食べたり、適量のお酒を飲んだり、ゆっくり眠ったり、タイプ1の喜びも、私達の人生に欠かせないものです。

ただ、後から罪悪感や後悔を感じるタイプ1の喜びならば、それらを減らしていく工夫を試してみましょう。そしてタイプ2の喜びを増やす工夫をしてみましょう。そのために上記の方法を試してみて下さい。

※イエール大学のLaurie Santos博士のポッドキャスト番組「The Happiness Lab」の「You can’t always want what you like」を参考にしています。

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