ストレスを感じる!ストレスだ~!
そんな叫びや嘆きを多くの人が一日に何回も声に出して、あるいは心の中で叫んでいるのではないでしょうか。
ノーストレスな人はほぼ存在しないでしょうし、ノーストレスな日はほぼありえない現代社会。ストレスを感じる原因がそこら中にありますから、ストレスが嫌だと逃げていても仕方がありません。ストレスをなくすというよりも、ストレスを飼い慣らして、減らして、ストレスがあっても人生が楽しい、充実感が持てるようにしていく方が現実的です。
私達はそれぞれ自分の世界があり、その世界の内側にいれば居心地よく、安心、安全で、ストレスの源と遭遇することはあまりありません。この自分の世界をコンフォート・ゾーンと呼びます。コンフォート・ゾーンから外に出ると、外界との接触があり、そこで軋轢や摩擦が起き、ストレスが生み出されていきます。しかし、コンフォート・ゾーンから外に出なければいつまでも同じ世界で同じようにしか生きられませんから、いくら居心地よいといっても進歩も発展もない自分になってしまいます。以前の自分よりも成長や進歩を感じたいなら、ストレスを過度に怖がらずにコンフォート・ゾーンからちょっと外に出てみる自分でいたいものです。
そのためには、外の世界で必ずといってもよいほど経験するストレスにどう対処していくかが、重要なサバイバル・スキルになります。大切な存在を失ったり、不慮の事故や天災の被害を受けるなど、大きな悲劇に遭えば人は大きなストレスを感じます。しかし、そのような大きなイベントがなくても、日々生きていく中でも人は小さいながらもストレスをほぼ毎日感じているはずです。日々感じるストレスをどう管理していくか、ストレス・マネジメントは、人生に充実感や幸福感を感じるためにとても重要です。
ストレスがあってもいい。でも、そのストレスを減らす方法、ストレスを昇華させる方法を自分は知っている。そう思うことで、自分に自信がつき、コンフォート・ゾーンから外に踏み出しやすくなります。また、ストレスを感じて苦しくなっても、そこから回復する事が早くなります。
それに、ストレスは全て悪いというわけではなく、コンフォート・ゾーンからちょっと外に出ると感じる小さなストレスは、チャレンジ・ストレスといって、小さな冒険、成長、新しい世界や自分の発見という、メリットも自分にもたらしてくれるのです。
ストレスから逃げてばかりいる、あるいはストレスは仕方ないと諦める、あるいはストレスを見て見ぬふりをするのではなく、ストレスを自分で管理する方法、ストレス・マネジメントは一生もののスキルになります。
ストレス・マネジメントには色々な方法が紹介されていますので、幾つか紹介していきましょう。
まず、Beyond blueというストレス・マネジメントの団体が紹介しているストレス・マネジメントの方法を紹介しましょう。www.beyondblue.org.auで紹介されています。
自分がストレスを感じていると思った時に、ストレスを減らす方法です。
- 大きなライフイベントを延期する。引っ越しや転職など、大きなエネルギーを必要とするイベントを可能ならば延期しましょう。
- 自分の中で抱えている葛藤をはっきりさせ、解決する。:人間関係に葛藤を覚える事が多いです。その人間関係は自分にとって維持する必要があるものか考えてみましょう。カウンセラーに相談するのもいい方法です。
- 自分が楽しいと思う行動に時間を割く。:読書、ヨガ、音楽を聞くなど、自分が楽しい気分になる行動を取りましょう。
- 仕事の量を調節する。:忙しい時は一日10時間以上働いてしまう・・・などという事もありがちです。しかし、そのような働き方は継続が難しいです。今日一日だけでも、仕事を7時間や8時間以内に収めて、仕事の量を減らしましょう。
- 運動しましょう。:走る、自転車に乗る、散歩する、スクワットをする、泳ぐ・・・体を動かす事はストレス・マネジメントに大変有効です。
- 助けを求めましょう。:山積の仕事、やらなければいけない事だらけの家事、すごく疲れているなど、家族や友人、同僚、あるいはプロのサポートを求めましょう。助けを求めることは弱い人間の行動ではありません。賢い行動です。
- ゆっくり深呼吸しましょう。:3カウントで息を吐き、3カウントで息を吸う呼吸を5分間繰り返しましょう。一日に3回ほど、この5分間呼吸を行いましょう。
- 筋肉をほぐしましょう。:ストレスを感じると体も強張ります。自分で腕や肩、首、足をマッサージしたり、ストレッチをしましょう。
これらの方法は、日々の生活の中ですぐ行いやすい行動です。ストレスを溜め込んでから行うのではなく、毎日のルーティンとして、幾つかの方法を行うように、習慣づけていきましょう。