ポジティブ・メンタルヘルスを推進するThe WayUPという団体では、ストレス・マネジメントの方法として4項目挙げています。2つは日常生活の中で取り込める事、あとの2つは少し時間をかけてストレスの元と向き合う必要がある事です。
日常生活の中で取り込める事とは「リラックス」と「マインドフルネス」です。
リラックス
- 意識して、心身を緩める行動を取ります。具体的には次のような行動です。
- お風呂に入る
- 体をマッサージやストレッチでほぐす
- 息があがるくらいの運動をする
- ヨガや太極拳など、呼吸を意識する運動をする
- アロマセラピー
自分が心身をリラックスできる方法を見つけて、スケジュールの中にリラックスタイムを設けます。疲れた心身のスイッチをオフにする時間を、一日の中に作りましょう。
マインドフルネス
マインドフルネスがストレスマネジメントに有効である事はこのブログでも何回か書いてきました。ストレスは大体は過去と未来から作り出されます。過去を悔やんだり悲しんだり、未来を心配したり不安におののいたりするのではなく、今、この時間に意識を集中させる事がマインドフルネスです。心があちこちさまよう事をストップします。
マインドフルネスの練習についてはこのブログでも「マインドフルネス①~⑥」で紹介していますので、参考にして下さい。
マインドフルネスな時間を定期的に持つようになると、自分がコントロールできる出来事と、コントロールできない出来事を区別できるようになります。また、セルフ・コンパッション(自分を思いやる気持ち)が身に着きます。自分や人や来事に対して、批判的、決めつけることをしないようになり、オープンな気持ちで物事を把握できるようになります。
しかし、一般には、一日中ずっとマインドフルネスというわけにはいかないと思いますので、意識してマインドフルネスな時間を一日の中に設けましょう。
残りの2つは、ストレスの元と向き合う方法です。
ストラクチャード・プロブレム・ソルビング
体系的な問題解決です。ストレスを引き起こしている問題と正面から向き合ってみます。その時に、効果が実証済の方法を使ってみます。
①ストレスを引き起こしている問題は何か特定する。
➁その問題を解決するための方法を探す。
➂その方法を試す。
④試した結果を検証する。検証結果を➁にフィードバックする。
この4つのプロセスを、ストレスの元になっている問題に一つづつ実行します。
CBT(Cognitive Behavioral Therapy)
認知行動療法という心理カウンセリングの一つです。心理カウンセラーと相談すると効果的ですが、一人でも実行できます。
①ストレスの元、ストレッサーを特定する。(複数ある場合も多いです)
➁ストレッサーを変えられるものと、変えられないものに分ける。
➂変えられないものには折り合いをつける方法を探す。
④変えられるものは、変えるための方法を探す。
⑤ストレスを悪化させる自分の思考や行動を見つけ出し、それが真実か、あるいは自分に役立つ行動なのか考え、そうでないならば、消していく。
CBTについては「レジリエンスを使って自分を変えていく方法⑪ ABC上級コースのワークシートを使って自分の考えを整理してみましょう。」で具体的な方法を紹介していますので、参考にしてみて下さい。