オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
ネガティブ感情の対処法

書いて解きほぐすネガティブ感情シリーズ➁ 「認知のゆがみ」に対抗する

ネガティブ感情を処理する方法として、ネガティブな感情を感じた時に、

  1. 状況
  2. 感じた感情の種類
  3. 自動的に浮かんだ思考
  4. 認知のゆがみ
  5. 合理的な反応
  6. 合理的な反応を認識した後の変化

の6つの項目をノートに書き出すことをお勧めしています。
前回「認知のゆがみ」を書き出してみました。

前回の例でいえば

  • ゼム・トラップ
  • マインド・リーディング
  • 一般化のし過ぎ
  • 結論の飛躍

という「認知のゆがみ」に自分は陥っているのではないかと、書き出すことで気づきます。

次に⑤の「合理的な反応」を書くことで、「認知のゆがみ」に対抗していきましょう。
「自分の考え方や認識が「認知のゆがみ」によって、真実とは異なっている、ゆがめられている」という前提に基づき、「認知のゆがみ」の囚われない、事実に基づいた合理的な考え方を探して書いていきます。

前回の例でいえば・・・

  • Aはなんて失礼なヤツなんだ!いくら客だからといってあんな態度を取っていいはずがない!→全部Aのせいにしている。ゼム・トラップかも?

⇒確かにAの言い方は失礼だと思う。しかし、本当にAが忙しい時間に自分は電話したのかもしれない。自分は朝一がよいと思い、朝9時にAに電話をした。しかしAも朝一で仕事が忙しかったのかもしれない。あるいはAはたまたまその時いらいらしていたのかもしれない。

 

  • 自分はAに軽んじられている。→Aの内心はわからないのに決めつけている。マインド・リーディングかも?

    ⇒一回の電話でAが自分を軽んじていると決めつけることはできない。

 

  • Aは自分を信頼していないし、尊重もしていない。→これもマインド・リーディングかも?

    ⇒一回の電話でAが自分を軽んじていると決めつけることはできない。実際、先日電話した時は順調に会話が進んだ。面談の時もAとの会話は弾んだ。

 

  • 自分は営業員としては能力がないかもしれない。→一度Aに電話を切られたことだけで決めつける必要はないかも。一般化のしすぎか?

    ⇒一回の電話でAに怒鳴られたからといって、自分の営業員としての能力が全部だめだと決めつける必要はない。A以外にも自分には顧客がいる。

 

  • もう営業の電話なんてかけたくない。→一度Aに電話を切られたことだけで決めつける必要はないかも。一般化のしすぎか?

    ⇒すべての顧客に営業の電話をかけて、Aと同じように切られるとは限らない。実際、今まで、会話が弾んで契約に至った営業の電話もある。

 

  • どうせAみたいにガチャンと切られる。→一度Aに電話を切られたことだけで決めつける必要はないかも。一般化のしすぎか?

    ⇒すべての顧客に営業の電話をかけて、Aと同じように切られるとは限らない。実際、今まで、会話が弾んで契約に至った営業の電話もある。Aだって、電話をあんな風に切ったのは今回だけだ。

 

  • 自分は営業には向いていないのだ。→結論の飛躍か

    ⇒一回の電話でAに怒鳴られたからといって、自分の営業員としての能力が全部だめだと決めつける必要はない。A以外にも自分には顧客がいる。

 

絶対に自分は「認知のゆがみ」に惑わされているという前提で、状況を合理的に考えようとすれば、何かしら反論や反対の意見、別に見方が出てくると思います。
それを文字にすることで、ますます、考えが合理的になってきます。

「合理的な考え」を書き出した後、自分の感情がどのように変化したのか「合理的な反応を認識した後の変化」を「感じた感情の種類」と比較して書いてみましょう。

例でいえば

  • 怒り80%。落胆20%

でしたが、「合理的な考え」を書き出した後は

  • 怒り40%。落胆5%

くらいにトーンダウンしているのではないでしょうか。自分のネガティブな感情が「認知のゆがみ」に気づき、合理的な考えに直すことで、どれくらい減ったかを数値化することで確認しましょう。

ネガティブな感情や考えは、「認知のゆがみ」により歪められた、真実ではない内容を含んでいると捉えて文字化する事で、その量や広がりが多くの場合減っていきます。

特に「自動的に浮かんだ考え」の中に、次のような言葉が含まれている時は、ほぼ100%「認知のゆがみ」により事実ではない内容を感じているケースです。これらの言葉が含まれていたら、イコール「認知のゆがみ」だと気づきましょう。

どうせ いつも みんな すべてが 私だけ 絶対に 全部 これからもずっと

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA