オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
アンガーコントロール

怒りにネーミングする

怒りというのは激しい感情です。その激しい感情のまま、周囲に放射しないよう、怒りを感じたら、少し距離を置くと有効です。

自分の抱いた怒りの感情から、どうやって距離を置くのか。

以前にご紹介したように、物理的にその場を離れるなどの行動がありますが、怒りにネーミングしてみるのも一つの方法です。

怒りにも、いろいろな種類があります。

でも無限に種類があるわけではなく、だいたい4~5種類の怒りを私たちは繰り返しています。4~5種類の怒りに、自分なりのネーミングをつけることで、自分の怒りに対して少し距離を取って客観的になれる、そのネーミングの怒りが多いかを知ることによって、要注意の怒りの種類がわかる、というメリットがあります。

私の怒りのネーミングをご紹介しましょう。

  • リピート怒り。過去の怒りを何回も思い出して、そのたびに怒る。
  • シミュレーション怒り。まだ起こってもいないこと、現実ではないことなのに、勝手に想像して、未来をシミュレーションして怒る。
  • 自分ダメ出し怒り。自分はなぜ同じ間違い、失敗ばかりするのだろう!と自分に対し腹を立てる。
  • くれない族怒り。あの人はあれしてくれない、これしてくれないと、相手に対して不満を募らせる。近い関係の人に対して抱きやすい怒りです。(昔『くれない族の反乱』というテレビドラマがありました)
  • 悲劇の女王怒り。どうして私ばかりこんな目に!なぜ私ばかりひどい目に合うの!と、自分を取り巻く世界や環境に対して怒る。
  • フォーカス怒り。特定の人物に対し、繰り返し、同じようなシチュエーションで怒りを覚える。

怒りを感じた時は、自分がどのような種類の怒りを感じているのか、ネーミングすることではっきりさせましょう。ああ、私はまた「リピート怒り」だなとか、私はまたAさんに対して「フォーカス怒り」をしていると、自分の怒りに対して、少し客観視できます。

そして、自分がどういう種類の怒りが多いかを確認したら、その種類の怒りを減らすためにできることはないか、考えてみることによって、怒りという感情に対して、少し理性で対応することができるようになります。

それに、ユニークなネーミングをつけることによって、自分の怒りにぷっと噴き出してしまうこともありますよ。私は「悲劇の女王怒り」がそうでした。

「フォーカス怒り」は、激しい怒りになりやすく、転じて「リピート怒り」や「シミュレーション怒り」に繋がりやすい怒りです。一方で、特定の人物、似たようなシチュエーションで繰り返される怒りですので、原因がはっきりわかっている怒りです。対応策が立てやすい怒りでもあります。「フォーカス怒り」への対応策については、改めてご紹介したいと思います。

 

 

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