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ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

ポジティブ心理学を活用して5月病対策④ DRMで一日の過ごし方を見直す

DRMとはDay Reconstruction Method(デイ・リコンストラクション・メソッド)の略で、一日の過ごし方を再構築するための方法です。Daniel Kahneman氏によって提唱されました。

休暇中にじっくり時間をとって、自分がどのように一日を過ごしているか確認してみましょう。特に、どうも気持ちがもやもやする、なんとなく憂鬱だという場合は、DRMで時間の過ごし方の再点検をする事は効果的です。

DRMは次の手順で行います。

  1. ゴールデンウィーク前の平日をある一日を、どのように過ごしたかを時間ごとに短い文と共に書き出します。8時出勤のために電車に乗る、9時会社で部の会議に出席する、等です。
  2. 書き出した活動についてポジティブ(前向きで面白い、楽しい感情)に感じたか、ネガティブ(否定的で憂鬱で苦しい感情)を感じたかを、1~8の数字でランキングします。最もポジティブな気持ちは1,最もネガティブな気持ちは8でランク付けします。
  3. 自分のランク付けを見て、特徴があるかチェックします。朝はネガティブ度が強い、特定の上司との会議でネガティブ度が強い、同僚とランチの時にはポジティブ度が強い、帰宅して入浴中はポジティブ度が最高だというように、ポジティブ、ネガティブのランク付けにより自分の行動を確認します。
  4. ネガティブ度が強い活動は、どうしたらなくせるか、あるいはどうしたらネガティブ度合いを減らせるか考えてみます。
  5. ポジティブ度が強い活動は、どうすればもっと頻度を増やせるか、あるいは更にポジティブ度を増やせるか考えてみます。
  6. ゴールデンウェイ―ク開けの1週間に、④⑤で考えたアクションを実行します。

 

例えば、Aさんは一日のうち上司Bさんが出席する会議の時にネガティブ度が7になるとします。Bさんとの会議をなくせればよいですが、それもできません。ではどうしたらよいでしょうか?

なぜ、Bさんとの会議でネガティブな気持ちが強くなるかというと、Bさんに資料のミスにつき、きつい言葉で叱責されたことがあるからです。またBさんから叱責されないかと不安なのです。それではBさんに叱責されないようにする行動を取ってみましょう。前回のように資料のミスで叱責されないよう、資料の内容はダブルチェック、同僚に頼んでトリプルチェックでもよいでしょう。「一度指摘された間違いを繰り返さない」事を目標にして会議に臨んでみます。ネガティブ度は7から5くらいまで改善するかもしれません。

あるいはAさんは会社帰りに映画を見る事が楽しく、ポジティブ度が2だとします。このポジティブな活動を毎週1回は味わえるように、〇曜日は早めに退社して映画を見に行くと決めます。〇曜日に仕事が立て込まないよう、他の日は仕事を頑張ります。映画を見た楽しみを他の人達にもシェアするために、映画の感想をブログに書き始めます。Aさんにとって映画を見る事によって得られるポジティブな感情がますます増加します。ポジティブ度は2から1の最高ランクになるかもしれません。

注意すべき点は、一度に多くのアクションを取らないことです。一日に一個で十分です。いっぺんに複数のアクションを実行する事は精神的にも時間的にも難しいので達成しにくくなります。一日一個で十分なので、ネガティブ度を減らす、あるいはポジティブ度を増やすアクションを実行してみましょう。これがReconstruction再構築です。

1ヵ月後に、もう一度DRMで自分がどのように一日を過ごしているか、チェックしてみましょう。そしてゴールデンウィーク前の一日の過ごし方と比べ、ネガティブ度、ポジティブ度のランクがどう変化しているか、比べてみましょう。

ネガティブ度が減り(つまり8に近い活動が減る)、ポジティブ度が増え(1に近い活動が増える)ていれば、あなたのDRMは効果的に遂行されているということです。

 

 

 

 

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