最近「マインドフルネス」という言葉を聞くことが多くありませんか?
マインドフルネスとは、今の自分の気持ちに集中することです。
不安や心配、怒りなどのネガティブな感情も否定しません。日本語でいえば「あるがまま」という言葉がぴったりでしょう。今の「あるがまま」の自分と向き合うことです。
私達は常時様々な事を思ったり、感じたりしていて、脳がフル回転している状況です。でも、余計な事、必要でないこともたくさん考えているのです。
そこで、まず自分の気持ちを静かに落ち着かせて、脳の動きを静かにさせ、一つのことにフォーカスしてみます。気持ちがフラットになり、感情が穏やかになります。それが、マインドフルネスです。
このマインドフルネス。瞑想と似ています。マインドフルネスになる手段の一つとして瞑想が推奨されることもあります。しかし、マインドフルネス=瞑想というわけではありません。
マインドフルネスは、自分の頭や心の中を静めて、一つのことに集中する作業なら、何でもマインドフルネスな状態になります。
また、脳科学の発展によって、脳の働き方が色々判明し、マインドフルネスが脳によい効果を与えることが科学的にわかってきました。
脳の働きを簡単に説明しますと。
何もしていない時に活発になる神経ネットワークが、デフォルトモード・ネットワーク。
過去の失敗を思い出したり、将来の不安を感じている状態で、マインドワンダリングと呼ばれる状態です。脳のエネルギーを浪費している状態です。このデフォルトモード・ネットワークが活発過ぎると、不安が大きくなります。
一方、課題を遂行している時に活発になる神経ネットワークは、セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク。計画、意思決定、注意制御、短期記憶の処理をコントロールしています。このネットワークが活発になっている時には、デフォルトモード・ネットワークの動きが穏やかになっています。
そして、デフォルトモードとセントラルのネットワークの切り替えを行う神経ネットワークが、セイリエンス・ネットワークです。外界からの刺激を受けて行動を決める司令官のような役割をしています。
最近の研究によって、マインドフルネスにより、このセイリエンス・ネットワークが活発化することがわかっています。司令官が優秀になってくるわけです。
優秀な司令官を脳の中に持つためにも、マインドフルネスを意識するといいというわけです。
効能がはっきり示されると、急にマインドフルネスになってみようというモチベーションがあがりませんか?(私はそうでした)私はマインフルネス・スペシャリストの資格を持っていますが、その勉強の過程で、マインドフルネスな時間を日常の生活の中に持つことによって、頭と心がスッキリすることを実感しています。
それでは具体的にマインドフルネスになるために、どのようにすればよいのでしょうか?
次回はマインドフルネスになる行動をご紹介したいと思います。
脳に優秀な司令官をもつためにも、マインドフルネスな状態になってみましょう。