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ポジティブ心理学

Tomorrowmindで変化の時代を生き抜く⑤ レジリエンスを身に付ける方法その3 ベスト・ポッシブル・セルフを描く

ポジティブ心理学の第一人者であるペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン教授と、職場でのウェル・ビーイングな働き方を研究しているBetterUpLabのガブリエラ・ローゼン・ケラーマン博士が共著で2023年1月に出版した本『Tomorrow Mind: Thrive at Work with Resilience, Creativity and Connection』。訳すと「トゥモローマインド:レジリエンス、クリエイティビティ、コネクションで仕事を通じて充実して生きる」ということになります。
Tomorrowmindを構築する5つの要素PRISMのうち、最も重要な要素はR:Resilinecレジリエンスです。レジリエンスはこの本の中では「how to bounce back from change」(変化からどのように立ち直るか)を」表す力と表現されています。

レジリエンスは後天的に、練習によって身に付けることが可能です。そのための3番目の練習方法は「ベスト・ポッシブル・セルフ」を描くことです。これはオプティミズムを養う事に役立ちます

Optimism:オプティミズムは訳せば楽観主義ですが、この本の中でオプティミズムは「Tendency to feel hopeful and confident about a positive outcome in the future」(ポジティブな結果が起こると希望を持って確信する傾向)と説明されており、問題や不幸が起こっても、それが未来永劫続くわけではなく、乗り越えた先に明るい結果が待っていると希望を持てる心持が、オプティミズムです。

「ベスト・ポッシブル・セルフ」Best Possible Selfとは、「理想の自分」「こうあったらいいと思う自分」と言い換えられるでしょう。

15年くらいのタイムフレームで考えてみます。すべてが上手くいったとして、15年後、どのような自分になっているでしょう?どのような自分であれば、満足や幸福感が感じられるでしょうか?「ベスト・ポッシブル・セルフ」と思う自分の未来を書き出してみましょう。

  • 結婚して子供が二人いる。
  • 郊外の庭付きの家に住んで、犬や猫と暮らしている。
  • 仕事で出世してチームリーダーになり、生き生きと働いている。
  • 仕事で1千万円の年収を得ている。
  • 今よりも10キロやせて、スタイルがよくなっている。
  • アメリカに留学して、英語を話すようになり、多国籍の友達がたくさんできる。
  • 趣味だった油絵を本格的に学び個展を開く。
  • 持病が治り、健康になってホノルルのフルマラソンに参加する。

様々な「理想の自分」が書き出されていくことでしょう。恋愛、健康、仕事、趣味、お金、家族など、多方面に渡る要素が含まれていることでしょう。

その書き出した15年後の「ベスト・ポッシブル・セルフ」は、理想のまま、夢のまま終わる必要はないのです。
15年もの年月があれば、今からそこで向かって行動していけば、「ベスト・ポッシブル・セルフ」に到達する可能性は大いにあります。

「ベスト・ポッシブル・セルフ」に15年後到達するために、今、今日、今週、今月、自分はどのように時間を過ごしたらよいでしょう?どのような人達と一緒に行動したらいいでしょう?

15年後の「ベスト・ポッシブル・セルフ」に到達するために、今自分ができる事を5つ挙げて、今週中に実行してみましょう。

上記の例でいけば

  • やせるための食事や栄養の取り方についての本を読む。
  • テレビの英会話レッスンを見始める。
  • 将来一軒家に住みたい場所を探す。
  • アメリカ留学するための費用がいくらかかるかを調べる。
  • チームリーダーになるために役立つ資格を調べる。

など、今すぐ15年後の理想の自分のために取りかかれる事があります。それを実行してみましょう。

15年後の「ベスト・ポッシブル・セルフ」を思い描く事は、今現在が困難だらけの状況であっても、明るい未来を信じて目指す事であり、それこそオプティミズムを培う事に役立ちます。
そして「ベスト・ポッシブル・セルフ」の自分に向かって一つでも行動を起こす事で、オプティミズムに満ちた未来へ歩み出す事ができます。

※Martin Seligman, Gabriella Rosen Kellerman『TomorrowMind: Thrive at Work with Resilience, Creativity and Connection』を参考にしています。

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