オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

Tomorrowmindで変化の時代を生き抜く⑬ Mattering Mapを描く

ポジティブ心理学の第一人者であるペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン教授と、職場でのウェル・ビーイングな働き方を研究しているBetterUpLabのガブリエラ・ローゼン・ケラーマン博士が共著で2023年1月に出版した本『Tomorrow Mind: Thrive at Work with Resilience, Creativity and Connection』。訳すと「トゥモローマインド:レジリエンス、クリエイティビティ、コネクションで仕事を通じて充実して生きる」ということになります。
Tomorrowmindを構築する5つの要素PRISMMはMeaningあるいはMatteringで、仕事に意義や意味を見出すモチベーションを燃やし続ける能力です。前回、即効性があるのはMeaningよりもMatteringの方であると説明しました。Matteringは「大事なこと」「関わりのある事」という意味です。

Tomorrowmindで変化の時代を生き抜く⑫ MeaningとMatteringTomorrowmind...

自分は仕事において何が大切だと思うのか、どういう関わりを持っているのか、というMatteringをはっきり認識するために、Mattering Mapを描く事がお勧めです。

Mattering Mapを日本語に訳すと、関心マップ、関わり合いマップと言えると思います。

描き方は以下です。3つの円を描いていきます。

  1. 真ん中に自分の名前を書く。自分の顔写真や似顔絵も入れた方がベター。
  2. ①の周りに円を描く。そこに「会社の理念、ミッション、経営方針」と自分の仕事の関わりを3つ書きます。
  3. ➁の周りに円を描く。そこに自分の仕事が関係する部、チーム、ビジネスラインを3つ書きます。自分が仕事を通じて、どの部署を助けているかを書き込みます。
  4. ➂の周りに円を描く。そこに自分の仕事が生み出した成果を3つ書きます。なるべく具体的に書きます。

仕事におけるMattering Mapを描くと、自分の仕事が複数の部署や人と関わり合い、企業の価値観や業績とも関係があるという事が視覚化されてはっきりします。
自分の仕事は「ただの事務職」とか「単なるアシスタント」ではなく、企業の価値を生み出すことに参加している一員であると自覚しやすくなります。

また、Mattering Mapは上司が部下のために描く方法もあります。部下が仕事にやる気を示さない、消極的な態度である場合、その部下のためにMattering Mapを描いて示すことで、部下が自分の仕事の価値、あるいは自分の存在価値を認識できます。上司が部下にMattering Mapを描く際には、④の「仕事が生み出した成果」をなるべく具体的に書きましょう。「収益を10%アップさせる事に貢献した」「コストを20%削減することに貢献した」「5つの業務において業務効率を改善して部のメンバー全員が感謝している」などと数字を入れて説明できれば更に効果的です。

このMattering Mapは、自分の仕事がどのように自分以外と、そして企業全体と関わっているのかを明確に認識すると共に、自分の仕事の業績と、その仕事に対する評価、認知を確認できます。

自分が仕事において何等かの結果を出す事、そしてそれが周りに認められること、周りと関わり合っていること。この3つの確認する事で、自分の仕事はお金を稼ぐ手段以上の意味を持ってきます。

※Martin Seligman, Gabriella Rosen Kellerman『TomorrowMind: Thrive at Work with Resilience, Creativity and Connection』を参考にしています。

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