ポジティブ心理学の第一人者であるペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン教授と、職場でのウェル・ビーイングな働き方を研究しているBetterUpLabのガブリエラ・ローゼン・ケラーマン博士が共著で2023年1月に出版した本『Tomorrow Mind: Thrive at Work with Resilience, Creativity and Connection』。訳すと「トゥモローマインド：レジリエンス、クリエイティビティ、コネクションで仕事を通じて充実して生きる」ということになります。
Tomorrowmindを構築する５つの要素PRISM。そのPはProspection、プロスペクション。何が起きても備えられるように未来を予想し、計画する能力です。このプロスペクションを養うためにはクリエイティブであること、創造力が重要になってきます。前回は職場のチームがクリエイティブになるためのポイントについて説明しました。今回は個人がクリエイティブになる方法を紹介しましょう。
クリエイティブになるためには毎日自分の暮らしに何か新しい事を体験することがお勧めです。新しい事を体験するための方法を幾つか紹介しましょう。
①あえて知らない人と会話する。
パーティーや会合、ミーティング、飲み会などで自分が知らない人の隣に行き、話しかけましょう。つい自分の顔見知りの人の近くに行き話してしまう傾向がありますが、あえて知らない人に自己紹介し、会話をしてみましょう。意外な発見や繋がりを見出すかもしれません。
➁新しいルートで帰宅する。
自動車通勤ならば新しい道を開拓してみましょう。電車通勤ならばあえて違う路線で帰宅してみましょう。散歩も新しい道を歩いてみましょう。
➂リアルな本屋へ行く。
デジタル書籍をデジタル端末で探すのではなく、リアルな本屋に行き、紙の本に触れ、どのような本が売れているのか、人気があるのか、書店探索してみましょう。そして、いつも興味を持っている分野とは違う分野の本のコーナーを見てみましょう。自分が今悩んでいる問題を解決してくれる本に出合えるかもしれませんし、新しい趣味を見つけるかもしれません。
④戦略的な読書をする
自分が今抱えている問題に近い問題を抱えている主人公が出ていて、しかし時代背景が現代ではない、場所も自分の今住んでいる場所とは異なるストーリーの本を探して読んでみましょう。自分と同じ問題を抱えている主人公が、異なる時代、異なる場所で、自分が思いもつかなかった解決法を実行しているかもしれません。あなたの視野を広げる事に役立ちます。
小さな行動、小さな決断が、新しい扉を開き、新しい視点、視野をあなたに与えることもあるのです。
クリエイティブになるためには「創造力が大事！ クリエイティブ・ライフを送りましょう。」も参考にしてみて下さい。
※Martin Seligman, Gabriella Rosen Kellerman『TomorrowMind: Thrive at Work with Resilience, Creativity and Connection』を参考にしています。
