オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
ストレスマネジメント

ストレス・マネジメント① ストレスにはユーストレスとディストレスがある。

ストレスがある。ストレスばっかりだ。ストレスになる。

私達は日常的にストレスという言葉を多用しています。ストレスという言葉を繰り返しているうちに、自分がストレスに苦しんでいると自己暗示をかけている場合もあります。

ストレスのない人生はありません。一時的にストレスがなく、幸福感で満たされることもあるでしょうが、ストレスが人生から消滅したわけではありません。大小のストレスが人生に表れてきます。

ですから、人生からストレスをなくすことを目指すのではなく、ストレスをなるべく小さくする、ストレスへの対処法を学ぶことの方が、現実的であり私達が生きていく上で有効なのです。

まず、ストレスというものを全部悪者にしないようにしましょう。

ストレスには私達を成長させたり頑張らせたりするよいストレス「ユーストレス」(Eustress)もあります。

一方、私達を落ち込まれやる気を奪い、不眠、過食などの不健康な生活に追い込む悪いストレス「ディストレス」(Distress)もあります。

そして、もう一つ重要なことは、「ユーストレス」にもなりえるし「ディストレス」にもなりうる中間的なストレスもあるということです。

ユーストレスの典型的なものとして以下があります。

仕事や勉強などの締め切り。

〇月〇日までにレポートを書かないといけない、あと半年で受験だ、あと1週間で部長に企画書を提出しないといけないなど、私達の生活に締め切りはつきものです。そして、その締め切りまでの時間にプレッシャーを感じ、ストレスになることが多いです。

しかし、締め切り時間があって、かけられる時間が限られているからこそ、私達は頑張ろうと努力しますし、考え抜いているうちに新しいアイディアが浮かぶ、あるいは思わぬ底力を発揮することもあります。

多くの場合、締め切りは私達の力を引き出してくれる「ユーストレス」なのです。

締め切りまでの時間にストレスを感じるケースは多いのですが、そのストレスは自分のためになるよいストレスなのだと自分に認識させましょう。

未知の世界に入る。

新しい職場や新しい学校に入る。結婚や離婚、離別などで新しい交友関係を結ばないといけない環境に追い込まれる。あるいは新しい技術や知識を学ばないといけない。引っ越しで見ず知らずの土地に住まないといけなくなる。

私達は生きていれば、今までの世界とは異なる世界にシフトしないといけない場面が必ず来ます。人間は恒常性を好む生物ですから、今までと違う世界、新しい環境にストレスを感じるのは当然です。

しかし、新しい世界に馴染んでくれば、今度はそこが「自分の世界」になります。新しい世界にシフトするからこそ、驚きや発見、喜びや自分の新しい能力を見出すこともあります。

新しい、未知の世界に入ることは、よいストレス、ユーストレスになりうるのです。

締め切りも未知の世界も、私達にチャレンジすることを求めてきます。自分がチャレンジすることが可能で、自分がそこから何かを学べる場合、そのストレスはよいストレス、ユーストレスであることが多いのです。

もちろん、ストレスの中にはどう考えても悪いストレス「ディストレス」でしかないというものもあります。不条理なパワハラ上司や、騒音をたてるご近所さん、自分の都合ばかり押し付ける友達など、悪いストレスでしかない対象については、回避や削除、あるいは軽減するといった対応が必要になってきます。

また、ユーストレスでもディストレスでもないなあ、あるいはどちらともいえないストレスがある場合、それをユーストレスの方に振り分けられないか、そのために自分ができることがあるか、考えてみましょう。

ストレスを感じるのは避けられないとしても、なるべくユーストレスを増やして、ディストレスを減らしていくことにトライしてみましょう。

「ストレス・マネジメント⑩ ちょうどよいストレスはスウィートスポットになりえます。」も参考にしてみて下さい。

ストレス・マネジメント⑩ ちょうどよいストレスはスウィートスポットになりえます。ストレスマネジメント...

※University of Arisona の「Resilience for everyone」の講義を参考にしています。

 

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA