オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
年末年始スペシャルプログラム

年末スペシャルプログラム2023 今の仕事を自分の糧にするワーク④  仕事を通じて自己効力感を高める

自己効力感。英語ではSelf efficacyセルフ・エフィカシー。

自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できるという自分の可能性や能力を認識している、あるいは信じていること。「大丈夫、私ならできる」「私はきっと乗り越えられる」と思えることです。

現代のように変化が激しい世界で生きている私達には重要な能力です。どのような状況に置かれても何とかできるのではないかと自分を信じられることにより、無力感や自暴自棄に陥らなくてすみ、モチベーションをキープできます。

この自己効力感、家に一人でいて高められる・・・ということは滅多にありません。家で独学で勉強していてオンラインで資格試験を受けて合格して、自己効力感が高まったという例もあるかもしれませんが、多くの場合、社会の中でもまれることで自己効力感は高めることができます。仕事をする場は、自己効力感を磨く絶好のシチュエーションです。

仕事をしていると問題やトラブル、自分には高すぎるように思えるハードルに必ず直面します。それらを解決しようと奮闘していくことによって、自己効力感は養われていきます。

仕事を通じて自己効力感を高める具体的な方法は以下の通りです。

練習を繰り返す

プレゼンテーションが上手くできるか、顧客とのミーティングの場で上手く話せるか。不安になる状況を克服できる方法はひたすら練習を繰り返すことです。

プレゼンのリハーサルを10回繰り返せば「もう大丈夫。きっとうまくできる」と自信がつくはずです。顧客との話し合いを事前にシュミレーションして、こう言われたらこう答えよう、この点はこう説明しようと、想定問答集を作って話し方を練習しておけば、顧客とのミーティングに「自分は十分準備したから大丈夫」と思って臨めるはずです。練習は1回や2回ではなく、5回でも10回でも「これだけ練習したからもう大丈夫」と自分が思えるまで繰り返しましょう。練習を十分にして、実際の仕事の場で上手くいけば「練習すれば自分はできる。大丈夫」という、成功の方程式が自分の中に築かれます。また多くの練習を繰り返す事で、粘り強さも生まれてきます。

自分がこれまでに成し遂げた事をリストアップする

仕事がうまくいっていない時は、自信を無くしがちです。でも、きっとあなたは今までたくさんの事を成し遂げてきたはずです。働き始めてから自分が達成してきた事を紙に全部書き出してみましょう。意外とたくさんあるはずです。

  • ちゃんと望んでいた業界(あるいは職種)に就職できた。
  • 企画チームの一員に立候補してメンバーになれた。
  • 自分の顧客ができた。
  • パワーポイントでプレゼン資料をうまく作成できるようになった。
  • エクセルで関数を計算する方法をマスターした。
  • 後輩に指導する立場になった。
  • 資格試験に合格した。

など、自分が成し遂げてきたと思う事を文字に書き出して、自分のこれまでの足跡を確認しましょう。「今までこれだけの事を達成できたのだから、これからも色々な事を達成できるはずだ」と、自分を励ましましょう。

自分がコントロールできる事に集中する

いくら自己効力感が高まっても、オフィスのロケーションや職場の上司や世界の景気の動向など、自分にはどうしようもない事は存在します。自分がコントロールできる範疇外のことにあれこれ悩んだり、無力感を感じることはやめましょう。自分がコントロールできる部分だけにフォーカスします。

オフィスのロケーションは自分では選べませんが、可能ならば自分の住む場所を変える、オフィスへの道のりを変える、オフィスのある場所の近くに楽しみの場を見つける(カフェやレストランやスポーツジムなど)ことなら、自分がコントロールできることです。職場の上司は選べませんが、上司への接し方は自分がコントロールできます。世界の景気の動向は自分にはコントロールできませんが、景気が変わることで自分の仕事にどのような影響が出るのか調べることは自分ができることです。

自分がコントロールできることに、自分のエネルギーや努力を集中させましょう。

コントロールできることと、できないことの区分はとても大切です。この点については別の機会に更に詳しく説明したいと思います。

自分をけなす人から離れる。

職場では自分を励ましてくれる人以外に、自分を批判したり、悪口を言ったり、足を引っ張たりする人もいます。多種多様な人間が集まっている集団が職場ですから、みんながあなたを応援してサポートしてくれる人ばかりではありません。「自分はできる」と自分の可能性を信じようとしても「まだまだ能力が足りない」「学歴がよくない」「才能がない」「経験が足りない」などとあなたを批判し、人格まで否定してくる人もいます。自分のためにアドバイスしてくれていると思える批判や叱責は真摯に受け止める必要がありますが、明らかに悪口、あるいは根拠のない批判をぶつけてくる人からは、物理的に離れましょう

同じ職場やチームにいて、離れようとしても無理という場合でも、仕事上必要なコミュニケーション以外は、その人と関わらないようにしましょう。なるべく一緒の空間に長くいることを避けるようにしましょう。

苦手な人をずっと避け続けていることに多少の問題はありますが、まずは自分の自己効力感が十分養われるまでは、不合理な批判であなたを押しつぶそうとする人からは、同じ時間や空間を共有しないように、なるべく離れるようにしましょう。

是非仕事を自己効力感を高める機会として活用しましょう。「自分はできる」「自分は大丈夫」と思える自己効力感は仕事以外の場で、人生全般において自分を助けていきます。

※University of Pennsylvania Whorton のRichard Shell教授による「Achieving personal and professional success」の講義を参考にしています。

 

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