このままでいいのだろうか。
この仕事を続けていていいのだろうか。続けられるのだろうか。
将来自分はどのような仕事をしたいのだろう。
今の仕事とは違う仕事をしてみたい。
今の仕事を続けていても自分が成功する確率は小さいと思う。
今の仕事になんとなく満足できない。もっと自分に合っている、自分が評価される仕事や職場が他にある気がする。
そんな風に思っている時は、すぐに転職や異動を考えるのではなく、自分はどのような仕事をしたいのか、自分はどのような仕事に向いているのか、自分ができることは何か、現在の仕事を掘り下げることで考えてみましょう。
「成功」「チャンス」「やりがい」「才能」などのダイヤモンドは、遠くにどこかにあるのではなく、自分の足元に埋まっていることが多いのです。
自分の足元から、ダイヤモンドを探す方法としては2つあります。
他の人よりもうまくできる事を書き出す。
こんな事は大したことではないと思わず、自分が他の人達よりも得意なこと、人から褒められることを書き出してみましょう。一つでは小さな事であったとしても、複数の得意な事が重なると大きなスキルになったりします。
例えば、Aさんは、デジタル機器の取り扱い説明書を読んで理解する事が得意だとします。細かい文字で専門用語が多く含まれた説明書を多くの人が読むのが苦手ですが、Aさんは苦になりません。人に聞かれて教えてあげることもたびたびです。
それからAさんは絵やイラストを描くことが得意で好きです。
この2つの得意な事を組み合わせると、多くの人が苦手意識を持つ取り扱い説明書をわかりやすくイラストで解説する仕事ができあがります。
オリジナルな取り扱い説明書の解説イラストを作って、職場の同僚達をサポートすることができます。あるいはYoutubeやブログで発信することもできます。「トリセツをイラストで解説」というジャンルの仕事を作ることができます。
今まで自分が達成してきた事、よい経験になったと思う事を書き出す。
仕事を通じて自分がこれまで達成してきた事、自分が学んだ事を書き出します。
普段はつまらない仕事、やりがいが感じられない仕事と思っていたとしても、意外と多くの事を達成したり、習得していることがわかります。
例えばBさんは
- WORD、EXCEL、Powerpointという仕事に必須の3つのソフトを使いこなせるようになった。
- 人前でプレゼンテーションができるようになった。
- 会議で自分の意見を述べることができるようになった。
- EXCELで関数分析ができるようになった。
- プレゼンテーション資料を作れるようになった。
- 英語でお礼状を書くことができるようになった。
- プレゼンテーションに必要な動画作成ができるようになった。
- 商品制作の費用見積もりができるようになった。
- 尊敬できる有能な先輩に出会えた。
このような事を今の仕事を通じて得られたとします。
たとえ今の仕事が自分の理想の仕事でないにしても、既にこれほど多くの事を今の仕事から得られていると認識できます。
そしてBさんはプレゼンテーション関連の経験を多く積んでいる事もわかります。それならばプレゼンテーションの資料作成や方法をもっとレベルアップさせてみてはどうでしょうか?これまでは仕事の必要に応じて学んできました。今度は、自分の能力アップ、才能開花のために、より深く学び、上達を目指してみるのです。
- 色の効果を学ぶ
- プレゼンテーションに音や映像を効果的に使う
- 説得力ある数字やデータをどう使えばいいか学ぶ
- グラフの効果的な見せ方を学ぶ
など、今まで達成してきた事の上にさらにプラスアルファのスキルを乗せていくのです。
プレゼンテーションの資料を上手に作る、プレゼンテーションの仕方が上手いという才能が花開けば、今まで思ってもいなかったようなビジネスチャンスを掴めるかもしれません。花形部署への異動、他の会社からのヘッドハンティング、あるいは今の部署での昇進のチャンスが掴めるかもしれません。
あなたの才能やスキルやチャンスを提供してくれるダイヤモンドは、遠くの青い芝生ではなく、「今の仕事」という自分の足元に埋もれていることが多いのです。
※University of Pennsylvania Whorton のRichard Shell教授による「Achieving personal and professional success」の講義を参考にしています。