2024年の始めに、アーサー・C・ブルックス氏が、アメリカの超有名司会者オプラ・ウィンフリーと共著で出版した本『Build the life you want』（あなたが望む人生を築きなさい）から、私達の人生の指針になるような言葉の数々を紹介したいと思います。
（注）ここで紹介する訳は私の意訳です。
The secret to the best life is to accept your unhappiness and the feelings that result.
ベストな人生を送る秘訣は、不幸なこととそれによって起こる感情を受け入れることである。
ハッピーでいるためには、アンハッピーなことが無くならなくてはいけない。
不幸なことがあると、幸せにはなれない。
そう思いがちですが、実は「happier：前よりも幸せ」な状態になるためには、不幸なことを受け入れ、不幸なことがあってもそれが幸せになることの障害にはならないことを理解することが大切だとブルックス氏はこの本の中で述べています。
不幸なことなしには、私達は生き残れないし、学ぶこともないし、新しいアイディアを思いつくこともないと。
前回、「幸せは楽しむこと、満足感、目的を持つことの組み合わせから成り立つ。」というブルックス氏の言葉を紹介しましたが、「楽しむこと」「満足感」「目的を持つこと」のどれもが、多少の「不幸なこと」を含んでいるのです。
一時的な享楽は別にしてenjoymentの方の「楽しむこと」は、自分の時間やエネルギーを注がないと得られません。
「満足感」はただ椅子に座っていて得られるわけではなく、やはり自分の時間やエネルギーを費やす必要があります。
「目的を持つこと」も、努力や勉強が必要なことがほとんどです。
何らかの試練や課題や奮闘を経て、幸せの3要素に到達するわけです。
不幸なこと、嫌だなあと思うこと、苦手だなあと思うこと。それらがない人生はありません。あるのが当たり前。でも、不幸なことがあったら、幸せになれない、幸せを感じられないというわけではありません。不幸なことがあっても、そこから立ち直った時に、前よりもhappier：幸せな状態になることもあるのです。
不幸なことがあったからといって、人生終わりではない。
不幸なことを乗り越えて何かを学び回復していくプロセスにこそ、「happier：前より幸せな状態」になる秘訣がある。ブルックス氏の言葉は今の私達の胸に響くものがあるのではないでしょうか。
