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ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

『Build the life you want』からのメッセージ⑥ あなたはあなたの仕事とイコールではない。

2024年の始めに、アーサー・C・ブルックス氏が、アメリカの超有名司会者オプラ・ウィンフリーと共著で出版した本『Build the life you want』(あなたが望む人生を築きなさい)から、私達の人生の指針になるような言葉の数々を紹介したいと思います。

(注)ここで紹介する訳は私の意訳です。

今回は、仕事との関係についてのフレーズです。

You are not your job, and we are not ours.

あなたはあなたの仕事ではないし、私達も私達の仕事そのものではない。

意訳すると

あなたはあなたの仕事とイコールではない。

ということになると思います。

仕事は生きていく上で大切ですが、仕事が私達のすべてではありません。仕事で問題や苦しみがあるとそれで人生全てが塗りつぶされるように感じる時がありますが、仕事が私達の人生の100パーセントではありません。仕事上の地位や権力、あるいは上下関係、仕事仲間が、これからの人生のすべてを占めるわけではありません。退職や定年や解雇などで仕事を失った後、人生が空っぽになるわけではありません。

ブルックス氏は仕事も大切だが、仕事以外の要素も人生に入れて家族のケアや趣味などに情熱や喜びを感じることが人生に幸福感をもたらすと主張しています。そして仕事に対して次のような態度で臨むことを、「自分が仕事とイコールにならない」ポイントとして挙げています。

仕事に自分に内的報酬を与える目標を作る。

お金や地位や権力以外で、自分の内面を満たす目標を求めましょう。新しいスキルを身に付けること、誰かのためになることをするなど、内面を満足させる目標を仕事で探しましょう。

仕事で成功する道のりは一つではない。

上で成功し満足感を得るためには、出世の階段をひたすら登っていくラダー式の道だけとは限りません。違う職種を次々と試すことで天職を見つけたり、一つの興味を追求していくうちに本当に自分が打ち込める仕事に出会えたりします。仕事上の成功への道のりは一本道ではなく、様々であり人それぞれであることを覚えておきましょう。

働きすぎは真剣に修正すべき。

ワーカホリックはもはやジョークではありません。過剰な残業、24時間仕事のことを考えているなど、仕事と自分の行動パターンや健康状態に悪影響を及ぼしていると気づいたら、労働パターンを真剣に見直し、変えられるところから変えていく必要があります。

自己対象化に陥らない。

セルフ・オブジェティフィケーションSelf objectification(自己対象化)に陥るのを避けましょう。自己対象化とは、自分を他人がどう評価するかに基づいて評価する傾向です。自分自身の価値観や感情よりも、他人が自分をどう見ているか、評価するかによって、自分の価値を決める傾向です。「仕事ができる課長」「常に営業成績トップのセールスパーソン」など、他人から評価を得ている自分を演じることにエネルギーを費やしてしまいます。ところが自分自身はそのような自己対象化されたイメージには不安や不満、居心地の悪さを感じていることもたびたびなのです。

自分は仕事や職種や職場の地位とイコールではなく、自分は一人の人間であり、自分が仕事に何を求めているのか、仕事から何を得たいと思っているのか、自分自身が考えて決めていくようにしましょう。職場では自分の希望が全て通るわけではありませんが、自分が何を求めているのか、職場で自分はどのように働きたいのかを意識して、その方向性へ少しずつでも近づいていく事が大切です。

生きていくために仕事をしているのであって、仕事をするために生きているわけではないことを忘れないようにしましょう。

 

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