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ポジティブ心理学

イギリス版幸せだと感じる方法⑥ソーシャルメディアとの付き合い方を見直す

イギリスのブリストル大学の教授ブルース・フッド氏(Bruce Hood)が出版した『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』には、人はどうしたら幸せだと感じられるか?について様々なアドバイスが書かれています。イギリス版ウェル・ビーイングのヒントと言えるでしょう。ポジティブ心理学や発達心理学と重なる部分も多いのです。

フッド氏の本の中から、私達の毎日の生活の中で実践しやすい「幸せだと感じる方法」を紹介していきましょう。

2023年1月に行われた調査で世界の人々の59%がソーシャルメディア(Xやインスタグラムなど)を使っていて、平均で1日に2時間33分をソーシャルメディアに費やしているという結果があります。平均でも24時間のうち2時間半以上の時間を、現代人はソーシャルメディアに費やしているわけです。

人間は「自分」という存在を認識するためにも、他の人との比較を行う傾向があります。そして他者との比較により生まれる嫉妬心は、私達の幸福感を蝕む毒性の強い感情です。ソーシャルメディアは、他者との比較、それに伴う嫉妬心を作りやすい道具なのです。

加えて、人間は対面よりも非対面でのオンラインのコミュニケーションの方がより攻撃的、批判的になる傾向があります。Socially Aggressive(社会攻撃性)と呼ばれる特徴が打ち出されてきます。オンラインでのコミュニケーションでは妥協点や譲り合いの余地を見出しにくくなり、白か黒か、敵か味方かの両極端な意見や考え方に陥りやすくなります。

ソーシャルメディアにもメリットはありますから全面禁止する必要はありませんが、一日に平均2時間半もソーシャルメディアに使っているのならば、その2時間半を使って他に何ができるかを考えてみて下さい。ソーシャルメディアとの付き合い方を再検討してみましょう。

その方法の一つとして、ソーシャルメディアに費やす時間を2時間半から半分の1時間15分にして、残りの1時間15分でできること、やりたいことを紙に書き出して目のつく所に貼っておきましょう。

1時間15分あれば、家の掃除、伸ばし伸ばしになっていた語学の勉強、やり残していた仕事、あるいはゆっくりお風呂に入ること、筋トレすること、料理をすることなど、いろいろできることがあります。

また、もう一つの方法として、1週間に1日、ソーシャルメディアから離れる日、ソーシャルメディア・フリーな日を作りましょう。その日はXからもインスタグラムからも離れて、オンラインのコミュニケーションではなく、対面のコミュニケーションに時間を使ってみましょう。ソーシャルメディアから離れることに苦痛を感じるようなら、あなたは相当ソーシャルメディア中毒になっているということです。せめて1週間に1日、ソーシャルメディアなしで過ごすことを試してみましょう。

ソーシャルメディアとの付き合い方を見直すことは、自分の時間の使い方を見直すことであり、長い目で見れば、自分の人生の過ごし方を見直すことにもなります。

※Bruce Hood著『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』を参考にしています。

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