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ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

イギリス版幸せだと感じる方法⑮ ベストバージョンの未来を想像する

イギリスのブリストル大学の教授ブルース・フッド氏(Bruce Hood)が出版した『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』には、人はどうしたら幸せだと感じられるか?について様々なアドバイスが書かれています。イギリス版ウェル・ビーイングのヒントと言えるでしょう。ポジティブ心理学や発達心理学と重なる部分も多いのです。フッド氏の本の中から、私達の毎日の生活の中で実践しやすい「幸せだと感じる方法」を紹介していきましょう。

今回は、楽観性を身に付けるためのもう一つの方法を紹介しましょう。それは自分にとってベストバージョンの未来を想像することです。英語でいえば、Best possible version of yourself in the future。自分にとって理想と思える、こうなったら満足だという未来の姿を想像してみましょう。

まず、自分の未来について、重要だと思う項目をあげ、それぞれの項目ごとに、こうなれば自分にとってベストだと思える未来を想像し、ノートなどに書いていきます
例えば、「家族」「仕事」「恋愛」「友情」などが、人生において重要項目として挙がってくるでしょう。その項目ごとに、こうなればベストだと思える状況を書いていきましょう。現在の状況に囚われず、自分がこうなればもう何も言う事がないというほど満足できる状況をイメージしましょう。

文字に書くほかに、イメージに近い写真を貼るのもよいでしょう。

想像しただけでベストバージョンの未来が叶うわけではもちろんありません。しかし、どのような状況がベストバージョンなのかを明確にし、意識しておかないと、そこへ向かって進むこともできません。ベストバージョンの未来は、自分が向かっていく目的地、方向を示しているのです。自分の目標をはっきりと認識することが、楽観性を養う手助けをしてくれます。

書き出したベストバージョンの未来は、時々見返して、自分の向かっていきたい方向性を再確認するようにしましょう。

そして、書き出したベストバージョンの未来を眺めて、叶えるためにできる行動はないか考えてみましょう?一つだけでよいのです。自分のベストバージョンに一歩近づくために取れるアクションはないでしょうか?

例えば、「家族」の項目で、「花でいっぱいの庭がある一軒家に住んでゆったり暮らす」というベストバージョンの未来を想像したとします。現在は2DKのアパート住まいです。庭付きの一軒家に住むために、できる行動はないでしょうか?たとえば、庭のある一軒家の価格がどれくらいかリサーチしてみてはどうでしょう?必要な住宅ローンはいくらになるかを計算するためにも、庭つきの一軒家がどれくらいの価格か知っておく必要があります。あるいはあまりにも高額で、とても手が届きそうにない価格だと思ったなら、今すんでいる地域で庭付き一軒家を探さず、違う場所で探してみてはどうでしょう?そのためにはもしかすると転職しないといけないかもしれません。あるいは通勤距離は長くなるかもしれません。でも、庭付き一軒家に住むという理想は、実現不可能なわけではないかもしれません。あるいは庭付き一軒家に住む未来はずいぶん遠い先にあるなあと思ったら、まずは花いっぱいの住まいに住むことだけでも実行できるかもしれません。アパートの窓やベランダに鉢植えの花を置いてたくさんの花に囲まれてみてはどうでしょう?

このように自分のベストバージョンの未来が具体的に見えてくると、そのために何をすべきか、どうしたらその未来に近づけるか、調べたり、工夫したりするようになっていきます。
無気力や悲観論から離れていきます。
自分の望む未来に向けて、自分にも何かできることがあるのではないか?という気づきが、あなたを楽観的にして、行動を起こしていくようになるのです。

※Bruce Hood著『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』を参考にしています。

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