ポジティブ心理学とは、自分の中のポジティブな面を増やしていくための心の在り様を研究する学問です。でも、私の経験上、自分の内面だけに注目しても、つまずいてしまう時がやってきます。
ポジティビティを増やそうと努めていても、辛い出来事があったり、病気になったり、大きな失敗をすると、今まで学んで身に着けていたはずのポジティブな力が崩れ去ってしまうような時が来るかもしれません。
そのような時には、外の力の助けも借りてみましょう。自分の身の回りを、ポジティブな感情を感じられるようにあらかじめ整えておくのです。
具体的な方法として、次の5つの方法を試してみて下さい。
- 自分の部屋の本棚に心が励まされる本だけを並べます。本棚に、これまで読んだ本の中で、よい影響を受けた本、憧れの人が書いた本、ポジティブになるために役立った本だけを並べましょう。背表紙の文字を見ただけで、その本を読んだ時の気持ちを思い出し、ポジティブになろうと思った気持ちを蘇らせようとします。背表紙を見ているうちに、もう一回読み返してみようかと一冊手に取ることもあるでしょう。お気に入りの一冊を読み返しているうちに、気持ちが盛り返してくることもあります。
- 憧れの人、目標にしている人の写真やポスターをよく目にする場所に置きます。文字よりも、一枚の笑顔の方がすっと心に入ってくる時もあります。こうなりたいと憧れている人、目標にしている人の姿を、机の上等、よく目にする所に置いておきましょう。自分はこういう姿を目指しているのだと、自分に思い出させます。
- ポジティブな経験をした時の記念品を身の回りに置きます。ポジティブな気持ちで物事を進めた日。あるいは結果として、何かを成し遂げた日。その時に記念品を自分に贈りましょう。ささやかな物でよいのです。その時に買った花束のドライフラワー。万年筆。キャンドル。かわいいペーパークリップ。それを見ると前向きに頑張って結果を出すことができた、よい方向に流れが転換したというような経験を思い出せるような記念品です。
- お気に入りのポジティブな言葉を、机に貼っておきます。紙に自分の気に入ったポジティブな言葉を書いて、机の前などよく見える所に貼っておきます。スローガンを貼るようなものですね。気分が滅入っている時でも、その言葉が目に入ることで、気持ちが切り替えられる時があります。
- ポジティブな考え方をする人と会います。自分の力だけではなかなかポジティブに転換できない時は、ポジティブな人のエネルギーを借りましょう。周囲にいつも前向きでいいなあと思う人がいたら、ランチに誘ってみたり、お茶に誘ってみましょう。ポジティビティは伝染します。ポジティブな人と接しているうちに、自分にもポジティブな気持ちが伝染してきます。
ポジティブな気持ちをずっと保てることが一番ですが、そういう人はなかなかいないと思うのです。ネガティブな方向に気持ちが傾いていっても、軌道修正できるワザを幾つか用意しておけば、ネガティブな局面も上手に乗り越えていけると思います。
自分の中のポジティビティが少なくなってしまう時のために、周囲にポジティビティを感じさせるグッズや環境を設定しておきましょう。