50歳代からの人生から、空虚さや目標がない・・・という迷いを追い払って、楽しく生きていくために役立つ方法を、ポジティブ心理学の研究・調査から紹介していくシリーズです。
今回は自分の過去の失敗と向き合い手離す、そしてリフレーミング、つまり捉え直しをすることです。
50歳過ぎまで生きてくると、人生の大失敗というような出来事を一つや二つは経験していると思います。中にはその失敗を現在までずるずると引きずったり、トラウマのように反芻してしまったり、度々思い出しては落ち込む・・・なんてこともあるかもしれません。
50歳からの人生をフルに楽しむために、過去の失敗を片づけておきましょう。方法は以下の通りです。
過去の大失敗3つを選ぶ
まず、過去、自分の人生で大失敗だったと思う経験を3つ挙げます。3つもない、と言う場合はあるだけ、3つ以上ある場合は、中でもインパクトが大きいものから3つ選びます。
「大学時代に恋人と口論になり別れてしまった」「大事なプレゼンで失敗して契約が取れなかった」「株式取引で大損して家族に迷惑をかけた」など、自分の人生の中で大きな失敗だったと思う出来事を選びましょう。現在進行形の事態は選ばないで下さい。あくまでも過去の出来事で、でも時折思い出いしては心がちくっとするような失敗を選んで下さい。
その失敗にネーミングする
自分の過去の失敗を客観視するために、〇〇事件という、事件名をつけます。「浮気発言で破局事件」「プレゼン大失敗事件」「運用大失敗事件」などです。週刊誌やスポーツ紙の見出しのようなタイトルを付けられるとなおよいですね。
「浮気発言で破局⁉ 交際3年の恋人同士に入った亀裂」
「プレゼンの失敗が契約の失敗に!油断が招いた落とし穴」
「運用に絶対はない!儲け話にご用心」
などです。
自分の過去の失敗を笑い飛ばせるくらいの、スキャンダラスで大げさな見出しをつけられれば、その失敗をより客観視できます。事件名をつけて、紙に書いてみましょう。
現時点から振り返ってその失敗から自分が学んだことは何か?
どんな失敗でも、何かしら教訓はあるはずです。大失敗を乗り越えて、自分は今生きているわけです。失敗から何を学んだでしょうか?何も学ぶべきものがないと思っても、無理やりでも、何か得るものがあると考えて、失敗の教訓を探してみましょう。
「口は災いのもと。夫にはかっとなって感情のまま言葉を出さないようにしている」
「準備不足は自信不足になる。準備を徹底することが大事」
「よくかわらないのに運用に手を出さない」
など、どんな失敗でも、今の自分を作っている何らかの学びがあったはずです。人生の糧になった部分があるはずです。
失敗を乗り越えて今まで生きている自分をほめる
もうだめだと思うような大失敗を乗り越えて、自分は生きてきたのです。それだけでも大したものです。自分は偉いと大いにほめましょう。鏡を見て、自分に向かって、「あなたはえらい!「よく今まで頑張ってきた!」と言ってあげましょう。
失敗を手離す
最後に失敗の事件名を書いた紙を、火で燃やすか、びりびりに手で破きましょう。シュレッダーにかけて粉々にしてもよいでしょう。
過去の失敗から教訓だけを得て、失敗そのものは過去に捨て去りましょう。もう、過去の失敗をひきずらなくてもよいのです。忘却の彼方に捨て去りましょう。
50歳まで生きてくると、過去の失敗や思い出したくないような過去もたくさん引きずる事になります。これからの人生に要らないものは、50歳になったのをきっけに手離して、心を身軽にしていきましょう。