ストレスは生きている限り無くなりません。
重要なのは、ストレスをいかに管理していくか、ストレスをポジティブなチャレンジに変えていくための方法を知っておくことなのです。
心理学博士のJenny Taitzの著作『Stress Resets: How to Soothe Your Body and Mind in Minutes』(ストレス・リセット:あなたの体と心を数分で穏やかにする方法)を参考に、すぐにできるストレスの緩和方法を紹介していきましょう。
今回はソーシャルメディアと距離を取る方法です。
ツィッター、インスタグラムなどのSNSと呼ばれるソーシャルメディア。
便利で楽しいツールでもありますが、他人との比較を増長させるので社会問題化しています。
自分が多分一生会うこともな芸能人やインフルエンサーのSNS上での作られた「パーフェクトライフ」と自分を比べることは無意味ですが、彼らのSNSを見ることで、つい自分との比較をしてしまい、自分の劣勢を感じ、自己否定に陥りやすくなります。
あるいは嫉妬や妬みを感じて、その対象に攻撃的なコメントを書き込んだりして、自分の価値を自分で貶めたりします。
SNSの使い過ぎの害については以前にも「SNS病に注意! FOMO,MOMO,DS」で説明しました。

SNSの使い過ぎは私達のストレスを増大させる傾向にあるのです。
SNSによって、他人との比較によるストレスを創り出し、劣っている(と思い込んでいる)部分を補うために、商品をもっと購入する誘惑に私達は駆られていきます。それがSNSを使った商業なのです。コンピューターのアルゴリズムは、私達の意志力を破壊し、誘惑や衝動に駆られやすいよう、最適の道を探しているのです。
アメリカでは人々は一日に147分(つまり2時間と27分!)をSNSに使っているそうです。日本人も同じような使用時間の長さではないでしょうか。
これは一週間にすると17時間25分、一カ月にすると約70時間です。恐ろしい量の時間を、私達はスマートフォンに仕組まれたアルゴリズムに支配されているのです。そう考えると、ゾっとするような時間とエネルギーの消費です。
SNSを全く使わないというのは、現代あまり現実的ではないので、SNSを使う自分なりのルールを決めておきましょう。
- SNSを使うのは仕事を終えた後一日に30分のみと決める。
- いっそSNSのアプリをスマートフォンから削除する。
- SNSを使っている時間の長さをチェックする。
などの方法があります。
そして、最も重要なことは、スマートフォンを手に取りSNSのアプリを開きそうになったら・・・。代わりに〇〇をすると、前もって決めておくことです。
- ゆっくりコーヒーを飲む。
- ベランダに出て深呼吸する。
- 首と肩をほぐすストレッチをする。
- 本を2ページ読む。
- 好きな曲を一曲だけ聞く。
などです。
自分なりの〇〇を決めておいて、SNSをしそうになったら、〇〇のリストにある行動に代替していきましょう。
そしてうまくSNSを使う衝動を回避できた〇〇があったら、それを繰り返していきましょう。
すぐにSNSを完全に排除することは難しいですが、SNS時間を減らしていくことができるでしょう。一日30分以内に減らせたらしめたものです。
SNSの使用時間の記録を毎日つけておくと、自分の変化を認識しやすいですし、スマートフォンでスクリーンタイムの時間をチェックしてもよいでしょう。
自分の変化をしっかりと認識することが大切です。
※Jenny Taitzの著作『Stress Resets: How to Soothe Your Body and Mind in Minutes』を参考にしています。