瞑想というと、難しいと感じる人、あるいはスピリチュアルな感じを持つ人もいるかもしれません。
瞑想は、仏教の思想から出ていますが、私達が日常で行う瞑想は、宗教とは関係ありません。
ただ心を静かに、平らにする時間。それが瞑想、メディテーションMeditationです。
ぜひ、一日一回、5分でよいので、心を静かにする時間を作って下さい。
椅子に座ったままでもよいですし、床にあぐらで座ってもいいです。あるいはヨガマットをひいて床に仰向けになってもよいのです。一人で静かな落ち着ける場所で、目を閉じて、呼吸して下さい。これで立派な瞑想時間になります。
目を閉じて呼吸していても、心の中には、あれをやらないといけない、これが気になる、と色々な思いが沸いてくると思います。あるいは過去の出来事がふっと甦ってくるかもしれません。それはそれで、そのまま受け流します。
あえて、無になろうとか、集中しようと思わなくて大丈夫です。ただ、呼吸を続けて下さい。
どうしても色々考えてしまい落ち着かないという人は、目を閉じたまま、静かな湖の水面をイメージして下さい。
5分という時間を計るためにスマートフォンのストップウォッチをセット、あるいは目覚まし時計をセットして下さい。
瞑想の経験がない人にとっては、5分という時間は結構長く感じられると思います。
この5分間は、自分を静かに、平にしていく時間。無色にしていく時間です。
なぜ、この5分の時間が大切かというと、マインドワンダリングを止めるためです。
マインドワンダリングMind Wonderingとは、心が「いま、ここ」に集中せず、未来や過去のことを考えさまよっている状況です。心が集中できないことによって、自分を疲れさせたり、幸せな時間を楽しめなくなったりします。
しかし、私達はたいていの時間は、このマインドワンダリングをしているのです。食事をしていても、スマホを見ている、テレビを見ている。あるいは友人と話をしていても昨日の事、あるいは明日の予定を考えている。「いま、ここ」の時間だけに考えがとどまっている場合の方が少ないのです。
5分でもよいので瞑想の時間を持つことは、マインドワンダリングを止めることに役立ちます。「いま、ここ」に集中する能力を根付かせていくことができるのです。
これからのワークでは、問題や悩みに向き合っていきます。その過程で自分自身を見つめるためには、マインドワンダリングの癖を少しずつ直していく事が役立ちます。ぜひ、5分間瞑想を日課の中に根付かせて下さい。
24時間の中の、たった5分間です。しかし、その5分間で、私達の心の在りようが大きく変わっていくのです。
5分間瞑想に慣れたら、10分、15分と時間を延ばしていくこともありです。あるいは、5分間瞑想の回数を増やすこともありです。
自分の心をフラットにする時間を持つことが、自分を穏やかな気持ちにさせる事を経験してみて下さい。