オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
年末年始スペシャルプログラム

年末年始スペシャルワーク㉒ 怒りへの対処法を練習してみましょう。

これまでのワークで自分が問題だと思っている事に向き合ってきました。その過程で、自分以外の人や状況に対して怒りや悔しさを感じることもあったと思います。

自分のこの問題は「あの人が~だから」「上司に~言われたから」「親が~だから」「職場が~だから」起きている、私を悩ませているのは私の周りの人や環境であると、怒りの感情が沸き出てきたかもしれません。

人間としての尊厳を傷つけるような人や状況に対して怒る事は、全く問題ありません。それは正しい怒りです。ただそこまでの状況でなくとも、日々何かしら私達をイライラさせる事があります。

怒りの感情は人間が生きていくために、自分を守っていくために大切な感情なのですが、怒りが心を独占したり、常に怒りしか感じられない、あるいは怒りのあまり自分自身を貶める行為に走る(ヤケ食い、ヤケ酒、売り言葉に買い言葉など)ことは避けたいものです。何より、自分自身がますます嫌な気分になるはずですから。

怒りの感情を抱かないようにする必要はありませんが、怒りを覚えた時にうまくかわして消化する練習を、年末年始の比較的時間に余裕がある時にしてみましょう。

これまでのワークで怒りを感じていたら、その怒りの内容を考えてみましょう。そして怒りの分解、分析をしていきましょう。

マインドマップを描く方法と似ているのですが、怒りの場合は、上から下へと書き出していきます。

まず、静かな一人になれる場所で、白い紙を自分の目の前に置きます。一番上に、自分が感じている怒りを書いて、丸で囲みます。その怒りを分解していきます。上から下へと、以下の質問を自分にしながら書いていき、線で繋げていきます。

  1. 誰に対して、あるいはどのような状況に対して、怒りを感じたのか?
  2. その怒りを感じたきっかけは何か?
  3. 自分はなぜ、怒りを感じたのか?
  4. その怒りは10段階でいけばどれくらいに怒りか?
  5. その怒りは、「本当の怒り」か?水に流して、忘れてもいい怒りか?忘れてもいい怒りならば、その時点で紙をびりびりに破いて捨てましょう。シュレッダーにかけてもいいです。燃やしてもいいです。「本当の怒り」だと思うなら、次の段階に進みましょう。
  6. その怒りを感じたシチュエーションを避けることは可能か?
  7. 可能ならば、自分ができる事は何か?
  8. この次同じような怒りを感じたら「自分ができる事」を試すことを忘れないようにする。スケジュール帳やポストイットに書いて、見える所に貼っておく。

 

例えば、「資料を提出したら小さなミスがあって上司にみんなの前で叱られて、嫌味も言われた。怒りでムカムカする」というケースを考えてみます。

  1. 誰に対してその怒りを感じたのか?→上司に叱られて、嫌味を言われた。
  2. その怒りを感じたきっかけは何か?→上司のムカッとする一言。嫌味。みんなの前で叱った。
  3. 自分はなぜ、怒りを感じたのか?→自分のプライドが傷つけられたと感じたから。
  4. その怒りは10段階でいけばどれくらいに怒りか?→レベル5の怒りだとします。
  5. その怒りは、「本当の怒り」か?水に流して、忘れてもいい怒りか?→思い出すほど怒りが再燃するから、水になんて流せない。
  6. その怒りを感じたシチュエーションを避けることは可能か?→職場も上司も急には変えられない。でも、上司が私にきつい一言を言ったのは、指示された仕事で私がミスをしたから。そもそも私がミスをしなければ、上司は私にムカッとする一言を言わなかったかもしれない。でも、それにしても、あんなに嫌味に言う必要はないと思う。
  7. 可能ならば、自分ができる事は何か?→上司を変えられないし、上司の嫌味な性格を自分が変えられるとは思えない。自分ができる事があるとすれば、仕事のミスをせず、上司に注意される状況を作らないこと。上司の嫌味は、もしかするとミスを指摘された時の私の言い訳がましい態度のせいだったかもしれない。次にまた注意されたら、まずは素直に謝ってみようか。
  8. この次同じような怒りを感じたら「自分ができる事」を試すことを忘れないようにする。→資料を上司に提出する前にミスがないかもう一回見直す。もし上司に注意されたら、まずは、素直に謝る。「資料を提出前に再チェック」とポストイットに書いて、パソコンの前に貼っておこう。

怒りという感情を、分解、分析して文字に書いていくうちに、次第に自分自身を客観的に見ることができるようになります。自分の怒りばかりにフォーカスしていると見えなかった事も見えてくる事があります。

怒りという感情をどう処理するかというノウハウを練習しておくと、怒りで人生が焼き尽くされる事態を避けることができます。

怒りは時には困難な状況を乗り越えるエネルギーになることがありますが、多くの場合にはネガティブな思考を体全体に撒き散らしてしまいます。怒りを感じた時の処理の方法を覚えておくと、怒りによる無駄なエネルギーロスなく生きていけるようになります。

ぜひ、年末年始の一人静かになれる時間に、自分の怒りを処理する方法を練習してみて下さい。

怒りの処理 怒りを分解するアンガーコントロール...
怒りを書き出して捨てるアンガーコントロール...

 

 

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