オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

PERMAの実践➂ R:幸福感が高まる人間関係を練習してみましょう。

PERMAの5要素の3番目、R:Relationship(人間関係)を改善あるいは強化する行動を考えていきましょう。

人間は社会的な動物で繋がりを求める性質ですから、経験をシェアできる、信頼できて共感し合える相手がいると、人生における幸福感が高まります。あるいは、不幸だと思う気持ちが減ります。

人間関係といえば、配偶者、子供、親などの家族、職場での人間関係、友人関係、あるいはご近所付き合いの人間関係がありますね。何らかのコミュニティに属しているという安心感は、私達に幸福感を与えます。「繋がり」があること自体は、素晴らしいことです。しかし、ここで注意すべきなのは、その「繋がり」が、自分にとって害を及ぼすものではないか、一方的なものではないか、依存度が大きすぎないか、という点です。自分だけに負担が大きい関係や、嫌な感情を鬱積させる関係ならば、いくら「繋がり」といえども、断ち切った方がよい場合もあります。

また、自分が「嫌な繋がり」の一部にならないよう、気をつけましょう。自分が相手に与えている影響については、意外と気づかないものです。幸福度が増す「繋がり」を持ちたいならば、相手に要求するばかりではなく、自分でも努力することが大切です。

幸福度を増す人間関係を築くために、ポジティブ心理学では、共感能力(empathy)と思いやり(compassion)を高めることを推奨しています。そして、その方法は簡単に実行できます。

アクティブ・リスニング

相手の話を聞くこと、とにかく聞くことです。「自分の話を熱心に聞いてくれる」ということだけでも、相手にとっては嬉しいものです。特に難しい状況にいる場合は、大きなサポートになります。

その際に以下の点を心掛けましょう。

  • 集中して聞く。スマホやパソコンを見ながらの「ながら聞き」はだめ。
  • 興味を持って質問をする。しかし、相手の話を遮らない。
  • 顔の表情やボディランゲージを伴いながら話を聞く。
  • 相手の状態に自分がなったらと想像しながら聞く。
  • 相手の言葉を繰り返して反応する。

時間をプレゼントする

自分がすぐ相手にあげられる宝物は、時間です。二度と戻らない時間を、相手に与えることにより、人間関係を深めることも、好転させることもできます。大切に思う相手には、時間をプレゼントしましょう。忙しい時こそ、「時間をプレゼントだ!」と思って、相手のために時間を取りましょう。

例えば、朝出かける支度で忙しい時、子供がなかなか朝食を食べようとしないとしましょう。「早く食べなさい!お母さんは忙しいんだから!」とつい子供を叱ってしまいそうですが。そういう時こそ、大事な子供に自分の時間をプレゼントするのだと思って「朝食を食べることは、〇〇ちゃんの健康にとても大切なのよ。ママと一緒にこれを食べてみようよ」と言って、一緒にテーブルについてみます。自分が大切に思っている相手にこそ、最も貴重な時間をプレゼントしてみましょう。

ACRを心掛ける

ACR :Active Constructive Responding、「アクティブで前向きな反応」です。

ポジティブ心理学において、人間が相手に対して反応を返す時、4種類の反応があると考え、ポジティブな感情や幸福度を増やす人間関係には、「アクティブで前向きな反応」を返すことが有効としています。

  1. Active/Constructive:アクティブで前向きな反応
  2. Passive/Constructive:受け身だけれど前向きな反応
  3. Active/Destructive:アクティブで後向きな反応
  4. Passive/Destructive:受け身だけれど後向きな反応

この中で、①が最もよい人間関係に結び付きやすいですよね。➁でも悪くはないですが、①でコミュニケーションを取ることができれば、その人間関係はお互いに幸福感を感じられるものになるでしょう。

➂の反応は能動的ですが、きつい言葉や、相手の気持ちを否定しやすい意見を言いやすいですから要注意です。

④は、相手に対して反応しない、無視に近い行動ですから、そもそも人間関係を育むことができません。

①がよいことなんて知っている!と思っても。日々の生活の中で、私達は意外と①ではなく、➁➂④の反応をしていることがあるのです。

例えば、配偶者・パートナーが、仕事で大きなプロジェクトのリーダーを任されることになったと嬉しそうに話したとします。

  1. アクティブで前向きな反応:「すごい!」と手を叩いて称賛。なぜリーダーに選ばれたと思うか、そのプロジェクトはどんな意味を持つのか、相手に質問して、相手の喜びを自分も共有します。
  2. 受け身で前向きな反応:「おめでとう、よかったね」と伝えて終わり、相手に質問をしません。
  3. アクティブで後向きな反応:「え!そんなプロジェクトのリーダーになったりしたら、ますます残業多くなるじゃない!子供の学校の送り迎えはどうするの?私だって仕事忙しいのよ。どうせお給料があがるわけじゃないのでしょう?」かなり、相手の気持ちを否定する反応です。
  4. 受け身で後向きな反応:「へえ。そうなの。あ、あなたのお母さんに電話した?今朝電話してって頼んだでしょ」相手の喜びを無視し、無関心です。

せっかくの嬉しいニュースを話しても、➂や④のような反応をされれば、相手は嫌な気持ちになりますし、人間関係に影を落とします。幸福感を増すような人間関係に育ちません。

「私は➂④のような反応はしない、①のような反応をする」と思っていても。毎日の忙しい時間の中では色々な事が起こります。特に距離感が近い家族間で、➁➂④の反応は起きやすいのです。家族のように大切にしたい人間関係なら一層、自分の相手への反応に注意しましょう。

人間関係は、幸福感を高めるための大切な要素の一つです。意識して、幸せな人間関係を築くためにできる行動を練習していきましょう。

人間関係を改善させる方法は、家族間だけでなく、職場の人間関係にも適用できます。

新年のワーク① 自分の幸せ度を測るPERMA...
PERMAの実践① P:ポジティブ感情を増やしましょう。PERMA...
PERMAの実践➁ E:熱中することをみつけましょう。PERMA...

 

 

 

 

 

 

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA