オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

PERMAの実践④ M:人生の意義を見つけましょう。

PERMAの5要素の4番目、M:Meaning(人生の意義)を見つける行動を考えていきましょう。

幸福感を感じる状態、ウェル・ビーイングな状態にいるために、PERMAの5つの要素すべてが大切ですが、最も重要で、最もハードルが高い要素がこのMeaning、「人生の意義」だと思います。私達の人生に根付かせるには、ある程度の時間がかかることが多いでしょう。

「何のために生きているのか?」

「私の人生の目的は?」

「世界における私の役割は何?」

「私が生まれてきた意味って?」

「私の天命とは?」

このような質問の答えが「人生の意義」になるわけですが、これらの質問の答えをはっきりと見いだせている人はそう多くはないでしょう。

PERMAの他の4要素は、すぐに効果が出る行動やテクニックがありますが、M「人生の意義」を見つけ出す事は、ある程度の時間をかけて試行錯誤していく必要があると思います。その時間、プロセスこそが、M「人生の意義」の要素になります。つまり、「人生の意義」を見つけ出すゴールではなく、ゴールまでの道のりも、PERMAの要素になるということです。

「人生の意義」を探していくためのアクションを幾つか紹介しましょう。

自分よりも大きな存在に触れる

自分が自分をはるかに超えた大きな存在の一部であると認識すると、自分が世界の一部で生かされていることを感じます。自分が勝手に生きているのではなく、「生かされている」と感じることで、生きているだけでも自分が尊い、生きていること自体に深い意義があると感じやすくなります。特定の宗教を信じている人、信仰がある場合には、自分が「もっと大きな存在の一部」だと感じやすいかもしれません。でも、宗教心がなくても、大自然の中に身を置いてみることで、「自分よりも大きな存在」を感じることができます。自然が豊かな山の中。満点の星空。広い海。大きな夕日。神秘としか思えないような偉大な自然を目にしてみましょう。大自然の中で時間を過ごしているうちに、厳かな気持ちになり、自分を顧みることで、自分の人生の意義を見つけ出すこともあります。

コミュニティに属し、共通の目的を持つ

会社に勤めている場合は、身近なコミュニティは会社の職場になるでしょう。あるいは地域社会、共通の趣味のサークル、研究会などがあるでしょう。自分以外の人間と繋がっているコミュニティの中で、共通の目的を持ちましょう。同じ目的をシェアすることで、自分だけでなく、他の人達の目的も達成するために動いていくことで、コミュニティ共通のゴール達成が、人生の意義になることが多いのです。

職場のチームでの目標達成は、個人の達成感を作るだけでなく、コミュニティの共通の目標をシェアしたことで、人生の意義に近いものになりえます。つまり、仕事も「人生の意義」になりうるのです。

一方、仕事において「人生の意義」を見出すためには、チーム共通の目標を持つこと以外にもノウハウが必要になります。これについては、次回のPERMAのA(達成感)のところで、詳しく説明したいと思います。

本を読む

自分の人生の意義を見出すために、インプットを増やすことによって、自分だけでは気づかなかった人生の意義を発見することもできます。そのためには、本をたくさん読みましょう。本を読むことで、自分の知見を広げ、新しい考え方を身に着けていきましょう。本を読む時には、以下の4つの方法を試してみて下さい。

  1. 作者を選んで読む:尊敬する人、興味がある人の書いた本を読みます。
  2. 偉大な事を成し遂げた人の伝記を読む:昔は野口英世やヘレン・ケラーの伝記が子供達の推薦図書でしたが。もっと近代のジョン・F・ケネディやマザー・テレサなど、偉大な事を成し遂げた人たちの伝記や自伝を読んで、どのような人生を送ったのか知りましょう。
  3. 自己啓発本を読む:日本だけでなく、世界中で自己啓発本が出版されています。私の個人的見解ですが、自己啓発分野はアメリカの大学が科学的調査に基づき一歩世界をリードしていると思いますので、アメリカの信頼できる研究者や学者の書いた自己啓発本を読んでみましょう。
  4. 古典的名著といわれる文学作品を読む:ライトノベルや軽く読める推理小説も面白いのですが。人生の意義を探す過程では、古典的名著を読みましょう。長い時間を経て読み継がれてきた文学作品には、人を魅了する力があります。日本の古典である「徒然草」「枕草子」(現代語訳本も出ています)、世界的な評価を受けている文学作品(ドストエフスキーの「罪と罰」など)を読んでみましょう。

困っている人をサポートする

家族、職場、地域社会、友人の中に、困っている人、苦しんでいる人がいたら、手を差し伸べてみましょう。もし自分ができることがあるのなら、サポートを提供してみましょう。一番のサポートは、時間を提供することです。困っている人の話を聞いてあげることです。解決策を見つけることは簡単ではないかもしれませんが、相談にのってもらえると、苦境にある人にとっては大きな助けになります。話を聞いてもらえるだけで、苦しみが少し和らぐものです。聞く際には、PERMAのRで紹介した、アクティブ・リスニングとACRの方法を使ってみて下さい。

困っている人の話を聞いたからといって、すぐにあなたの「人生の意義」が見つかるわけではありません。しかし、あなたが存在している意義は見つけられます。話を聞いてくれてありがとうと思っている人が、あなたの目の前に一人存在しているわけですから。

 

「人生の意義」は、私達が幸福を感じる状態でいるために重要な要素です。しかし、初めから自分の天命を知っているという人は、ほとんど存在しません。時間をかけて、もしかすると一生の大部分をかけて、「人生の意義」は探求していくものかもしれません。その探求の過程も「人生の意義」の一部なのだと思いましょう。

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