職業には、仕事、キャリア、天職の３つのカテゴリーがあると前回書きましたが、どのカテゴリーが優れているということではありません。ただ「仕事」に「キャリア」や「天職」の要素を入れる、あるいは近づけていくと、人生においてより充実感や達成感、使命感を感じることができます。
「天職」は誰でも見つけられるというわけにはいかないかもしれませんが、あるいは相当の時間がかかることかもしれませんが、「仕事」を「キャリア」に近づけていくことは、多くの人の場合、行動と考え方次第で可能です。
そのためには、自分の強みを見つけてみましょう。自分の強みが仕事に生かされていると、その部分が基盤になって「キャリア」に結び付きやすいです。ポジティブ心理学の第一人者であるマーティン・セリグマン氏と同僚達が、幸福な状態にいる人々（つまりウェル・ビーイングな状態）と、不幸な状態にいる人々（イル・ビーイングともいいます）を調べて、その違いがどこにあるのかを調査した結果、幸福な状態にいる人々は、
- 自分の強みが何かを知っている
- 自分の強みを、生活や職業に使っている
ことがわかったのです。
ですから、自分を幸福な状態にするためには、まず自分の強みが何かを確認し、それを職業に使っていけるかどうかを考えてみる事が大切です。
自分の強みを知るために、VIAの診断ツールを使ってみましょう。VIAはアメリカの研究所で、VIA＝Values in Actionです。VIAの強み診断ツールはVIA -ISと呼ばれていて、これはValues in Action Inventory of Strengthを意味しています。既に世界中の250万人もの人々に使用されて、科学的にその効果が検証されています。
VIA-ISで診断される強みには24種類あります。そのうちの上位5種類の強みがSignature Strength（シグニチャー・ストレングス）＝「自分の強み」となります。
24種類の強みとは以下のような項目です。質問に答えた後、自分が24の項目のうち、トップ5のあなたの強みが何かを診断してくれます。
創造性 好奇心 向学心 柔軟性 大局観 誠実さ 勇敢さ 忍耐力 熱意 親切心 愛情 社会的知能 公平さ リーダーシップ チームワーク 寛容さ 謙虚さ 慎重さ 自律心 審美眼 感謝 希望 ユーモア スピリチュアリティ
それでは、VIAの診断ツールの実際の使い方について説明しましょう。オンラインで無料で受けられます。多くの質問がありますので、答えていくのには15分から20分くらい時間が必要になります。全ての質問に答えた後、無料レポートが作成されます。（詳細な分析レポートは有料になりますのでご注意下さい。）
https://www.viacharacter.org/survey/account/register
↑こちらをクリックすると、左上にLanguageという部分がありますので、その横の▼をクリックして、日本語を選んで下さい。
そして名前、メールアドレス、パスワードを入力し、登録して下さい。そこから質問が始まります。
質問にすべて答えると、登録したメールアドレス宛にThe VIA Instituteから診断結果がメールで届きます。
メールには、ナンバー1の自分の強みが何かが書いてあります。そしてメールの中のリンク先をクリックすることで、トップ5の強み、そして24の強みのランキングがわかります。（更に詳しい分析レポートは有料になりますが、自分の強みが何かを知るためには、無料レポートで十分だと思います）。
自分の強みトップ５は何か、診断ツールで確認してみましょう。
私自身がこの診断ツールを使った結果、自分の強みナンバー１は「Perspective：大局観」でした。この強みは「物事の全体像を把握し人々にアドバイスを与える役割。洞察力に優れている」という解説がついていました。確かにそういう強みを持っていると思います。
2番目の強みは、 Love of learning向学心
3番目の強みは、Fairness公平さ
4番目の強みは、Curiosity好奇心
5番目の強みは、Appreciation of Beauty審美眼
でした。
2番目と5番目は、確かにそうだと思ったのですが、3番目と4番目は意外でした。
皆さんもVIA診断ツールで、意外な自分の強みを発見できるかもしれませんよ。
そして、誰にも何かしらの強みがあるということも、わかりますよ。
自分の強みを発見したら、それを職業にどう結び付けていくかを次回は考えてみましょう。
