ネガティブな感情を生み出す自分に名前をつけたら。その子に対して、まず「でもね」と反論する癖をつけましょう。英語でいえば、YETです。
ネガティブな感情を発する自分を仮に「ブルー」と名前をつけたとします。
仕事で失敗して上司から叱責されたとします。
- 私ってなんてダメな人間だろう。
- こんな失敗するなんて、私はどうかしている。能力がもともとないのだ。
- 周りの人もきっと私のことを軽蔑している。
- もうクビになるかもしれない。
- こんな失敗した私を上司は嫌いになった。叱り方もきつかった。
そんな思いがこみ上げてきて、「私」はネガティブな感情で覆いつくされそうになります。
そこでネガティブな感情を擬人化します。「ブルー」の登場です。
ブルーが、次々とネガティブな感情を創り出していきます。
「私」はそこでブルーに反論します。「ブルー、でもね」と言います。
「でもね」の次に言葉がスムーズに続かなくてもよいのです。とりあえずブルーに対し「でもね」と言ってみます。
「でもね」ととりあえず言って、ブルーに少し口ごたえしてみます。
上にあげた例で考えてみましょう。
ブルー「私ってなんてダメな人間だろう」
私「ブルー、でもね、一回のミスで全部ダメってこともないよね。失敗は失敗で私が悪いけれど」
ブルー「こんな失敗するなんて、私はどうかしている。能力がもともとないのだ」
私「ブルー、でもね、私は確かにこんな失敗して馬鹿だなあと思うけど、能力が全然なかったら、そもそもこの会社に入れてないのでは?」
ブルー「周りの人もきっと私のことを軽蔑している」
私「ブルー、でもね、それって周りの人からそう言われたわけではないよね。自分でそう心配しているわけでしょう」
ブルー「もうクビになるかもしれない」
私「ブルー、でもね、一回の失敗でさすがにクビにはならないのではない?さすがに一回の失敗でクビとかは極端だよね」
ブルー「こんな失敗した私を上司は嫌いになった。叱り方もきつかった」
私「ブルー、でもね、あんな失敗したら上司は叱るのは当然だよね。それに今好き嫌いは関係ないよね。まずは失敗どうしようってことでしょう」
このようにブルーが創り出すネガティブな感情に対し「でもね」で、逆スイッチをいれるのです。ネガティブな感情も、それに反論する感情も自分ですが、ネガティブな感情の部分をネーミングして擬人化し、対極軸を作ることで、「でもね」効果が高まります。
どんどんネガティブ化が進みそうな状況に対し、「でもね」で一度ネガティブ感情を止めて、逆に回転させるためのスイッチにするのです。
ネガティブ感情に対して反論するためにも、ネガティブな感情を生み出す自分を別の自分としてネーミングして区別する事は有効です。ネガティブな感情が自分のすべてではない、自分とイコールではないという認識もしやすくなります。
「でもね」の逆スイッチで、ネガティブな感情に自分が覆いつくされないようにしましょう。