ネガティブな感情に対してネーミングして「でもね」でとりあえず逆スイッチを押して、ネガティブな感情がどんどん増幅するのをせき止めた後。「でもね」に続いて、冷静な反論ができることが理想です。
しかし、ネガティブな感情に囚われている時に「冷静に反論する」事はかなり難しいと思います。
そこで、「でもね」に続く反論のパターンを幾つか前もって用意しておくといいでしょう。
反論パターンを確立して、練習していくと、ネガティブ感情の処理が上手になります。
反論パターン1:ネガティブな感情の対象は何?
一体何に対してネガティブな感情を持ったのか、対象をしっかり見極めましょう。
人か、自分自身か、一時的な状況か、環境か。漠然としたものではなく、何がネガティブな感情を生み出しているのか、その根はどこにあるのか、はっきりさせましょう。
もし、対象が自分にはどうにもならない世界全体の問題や環境であれば、ネガティブな感情を個人的に抱くことは必要ないかもしれません。
反論パターン2:事実、ファクトは何?
怒り、失望、悲しみなどネガティブな感情に囚われると、実際に起こっている事と、妄想や想像と、ごちゃごちゃになってしまうことがあります。まず、ネガティブな感情はどのような事実に基づいてるのか、見極めましょう。
もしかすると、全く事実ではなく、単なる自分の思い込みや妄想だったということもあるかもしれません。その場合は「ブルーくん、まったく君の勘違いだよ。現実にはそんなこと起こってないよ」と反論して、ネガティブ感情をストップします。
反論パターン3:重要度を自分に質問する
妄想でも想像でもなく、確かに何かに対してネガティブな感情を持っている場合、その重要度を自分自身に聞いてみましょう。「1週間後もこのこと覚えている?」「1年後もこのネガティブな感情をひきづっている?」と自分に尋ねてみましょう。
人生を左右するような大変なこと?5日もたてば忘れてしまうようなこと?
もし1週間後にはどうでもよくなっている事ならば、さっさと忘れてしまいましょう。
反論パターン4:うまくいった過去を思い出そう
これまでも、たびたびネガティブな感情に襲われて、落胆したことがあるはずです。
でも今こうしてちゃんと生きています。もうだめだ~と思ったようなネガティブな感情も克服して、今この時間を生きています。これまで、自分が成し遂げてきた事、あるいは既に自分が持っている物を思い出しましょう。こういう時のために「自分が成し遂げてきた事のリスト」や「感謝することリスト」を書いておくと、役立ちます。
「ポジティブ・インターベンション」のシリーズでも実践ワーク2「自分が既に持っている物を書き出す」や実践ワーク5「自分が成し遂げてきた事を確認して浸る」を紹介していますので、参考にしてみて下さい。
反論パターン5:とりあえず遠ざかろう
ネガティブな感情が妄想でもなく、些細なことでもなく、自分をとことん打ちのめしている・・・と感じた時。過去のうまくいった出来事を思い出そうとしても、それさえできそうにない時。そういう場合は、とりあえず、ネガティブな感情から遠ざかりましょう。物理的、空間的に遠ざかりましょう。カフェへ行ってコーヒーを飲む。外に散歩に行く。掃除を始める。料理をする。化粧室に行って手を洗うでもいいです。
とりあえず、ネガティブな感情が沸いた場から、自分を物理的に遠ざけましょう。
ネガティブな感情に対して、何等かの反論を起こすことで、ネガティブな感情の自分が押し流されてしまうのを防ぐことができます。