ペンシルバニア大学教授のアンジェラ・ダックワース博士は、成功するにはGRIT(グリット)が必要だという論を提唱しています。ダックワース氏のこの理論は教育現場での具体的なリサーチから導き出されています。GRITは日本語でいえば「やりぬく力」です。目標に対してコミットしてやり抜こうとする力が、人生で成功するためには必要だとしています。また、ダックワース氏はやり抜く対象、つまり目的を見つけることが大事であるとも唱えており、ライフゴール、人生をかけて達成していく目標は、ある日急に思いつくわけではない、探して、育てて、養っていく事が必要だとしています。
では、どうしたら、私達が人生を通して成し遂げようとするライフゴールを見極めることができるのでしょうか?ダックワース氏は3つの方法を挙げています。
自分自身へ質問し発見する
自分に次の質問を投げて、考えてみます。自分は本当は何を望んでいるのでしょうか?
- 何について考える事が好きか?
- どういう事に心が惹かれるのか?
- 私が心底気に掛ける対象は何か?
- 時間をどう過ごすと楽しいのか?
- 絶対に受け付けられないと思う事は何か?
この5つの質問について真剣に考えていくと、自分が本当に人生に求めている事は何かが見つかりやすくなります。
興味がある事について、よい師を持つ
メンターともいいます。興味を持っている分野があるなら、そこに時間を注いでみます。その時に、その分野の師について学びましょう。尊敬できる先輩でもよいです。その分野で既に知識や経験を極めている人の話や行動を学びましょう。刺激を受けて、自分のライフゴールはこの分野だと確信が持てるかもしれません。逆に、この分野はどうも自分の方向とは違うと気づくかもしれません。
既に熱中している事があるなら極めてみる
仕事でも趣味でも家事でも勉強でも、今熱中してエネルギーをかけている事があるなら、それに対してマスターレベル、プロ水準になるまで、時間とエネルギーを費やしてみましょう。時間も忘れて熱中する対象があるなら、更にそれを深堀してみます。そこにライフゴールがあることが多いのです。
自分の人生を通して成し遂げようとするライフゴールのような目標設定は、人生の充実感や幸福感に大きなインパクトを与えます。時々他人目線や、周囲からの同調圧力で、自分が本当は望んでいない事を目標にしている場合があります。ライフゴールを設定する時には、ダックワース氏が述べているような方法で、じっくり自分と向き合って設定しましょう。
新年のワーク➁「自分の価値観を確認する」、新年のワーク➂「ウィッシュ・リストを作る」も、ライフゴールの設定に役立ちますので、参考にしてみて下さい。