人とのコミュニケーションにおいて「Joy multiplier 喜びを増幅するタイプ」になることで、人との絆が強まり、関係性がポジティブなものになります。その絆がレジリエンスを強め、その人が自分のレジリエンス・ネットワークになります。
逆に自分が人とのコミュニケーションの中で、「conversation killer 会話を台無しにするタイプ」や「joy thief 喜びをダメにするタイプ」になれば、その人との関係性は深まらず、ネガティブなものになりがちです。自分が人に対してどういう反応を返しているか、気をつけて確認してみましょう。特に配偶者や子供に対しての反応は、無自覚で行っている場合も多いので、一度見つめ直してみましょう。
また、「喜びを増幅するタイプ」になるためのスキルが幾つかありますので、ぜひ実践してみて下さい。
目と目を合わせる
アイ・コンタクトが大事です。スマホを見ながら、テレビを見ながら、生返事をする・・・などということがないようにしましょう。
体の向きをその人に向ける
会話をしている相手に体を向けましょう。ソファで横に座っているなら、横に体をひねって相手と向き合うでしょう。「あなたとコミュニケーションとりたいです」というボディ・ランゲージです。
質問をする
相手の話の腰を折るほど質問攻めにするのはよくありませんが、話を聞いて興味があること、確認したいことなど、質問をしましょう。「へー」「ふーん」「そうなんだ」という反応でも無いよりはマシですが、相手の話に積極的に興味を持っているサインにはなりません。「その次はどうなったの?」「その時Aさんの反応は?」「なぜそうしようと思ったの?」など、もう少し長いフレーズの質問をしましょう。
相手の喜びをシェアしてくれたことに感謝を示す
相手が嬉しいニュースをあなたに伝えてくれた時、あなたは喜びをシェアしてくれた事について、感謝を示しましょう。相手は嬉しいニュースを伝える相手としてあなたを選んでくれたのです。そして、あなたがきっと一緒に喜んでくれると期待しているはずです。嬉しいニュースを分かち合えた事を感謝し、態度で示しましょう。「こんなにいいニュースを教えてくれてありがとう」ととびきりの笑顔を返す。日本人はあまりしない行為かもしれませんが、相手を思いっきり抱きしめる、手を握る。あるいは「おめでとう」と手を叩く。よいニュースに対しては、少し大げさくらいのアクションでよいのです。
人は他人が自分に与える反応(特にネガティブな反応)には敏感ですが。自分が他人に対して与えている反応には無自覚なことが多いのです。「そんなつもりではなかったのだけど・・・」とあなたが思っても、相手にとってはあなたの反応の薄さや否定的な反応により傷ついたり、あなたに対して嫌だなあという感情を持ってしまうこともあるのです。
コミュニケーションにもスキルが必要だと考え、意識して練習しましょう。
特にあなたにとってレジリエンス・ネットワークに入っている人に対しては、喜びを増幅するタイプのコミュニケーションができるようにしましょう。
喜びを増幅するタイプのコミュニケーションのスキルは、どれも簡単ですぐ実践できるものですから、ぜひ試してみて下さい。まずは家族や職場の部下に対して実践してみましょう。