バーバラ・フレドリクソン教授のいうLove2.0の愛情は、「無条件に」生まれるものではない点に注意しましょう。自然に発生する愛ではないのです。
Love2.0の愛情が育まれるためには大切な条件が一つあります。それは人との結びつきがリアルタイムで感じられる事です。「この時間を一緒に過ごしている」「同じ時間をリアルに共有している」、そういう結びつきが必要です。
メールやSNSのやりとりではだめだということです。メールは相手がいつ読むかわかりませんし、時間を共有しているとはいえないのです。
顔をみて、コミュニケーションできることが大事です。特に目と目を合わせること、アイ・コンタクトが重要です。
人間は相手の表情やボディ・ランゲージから多くの情報を吸収します。そして相手が優しさや穏やかさ、楽しさなどのポジティブな感情を持っていれば、それがあなたにも伝染します。逆にあなたからポジティブな感情が相手に伝わりもするのです。「目は口ほどに物を言う」という諺がありますよね。目というのは、大切な感情伝達器官なのです。
そしてLove2.0の愛情を感じるコミュニケーションを作るためには、スマイル、笑顔も大切です。顔の表情を研究している研究者の調査によれば、笑顔というのは50種類もあるそうです。笑顔の効果は、ポジティブな感情を相手に伝えること、相手のポジティブな感情を誘発すること、感情の共有を促すこと、心を開く効果があること等、様々です。人とコミュニケーションを取る時には(謝罪をするなどのケースは除いて)、笑顔を作りましょう。初めは作り笑いでもよいのです。笑顔でいることが、「あなたとコミュニケーションしたい」というメッセージになります。
人と接する際には、アイ・コンタクトとスマイル。私達の誰もが使える手段です。この2つで人とコミュニケーションを取っていきましょう。
二人以上の人間が向き合い、顔を合わせながら、ポジティブな感情を相互交換しあうことこそ、Positive Resonanceポジティブな共鳴です。ポジティブな共鳴が、Love2.0の愛情を培っていきます。
※ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授によるポジティブ心理学の講義の内容を参考にしています。
2020年からのコロナウィルス感染拡大下の状況のように、直接会えない事情もあるかもしれません。そのような場合は、テレビ電話やZOOMなどのオンライン会話を使いましょう。表情やボディ・ランゲージは伝わりますし、リアルに時間を共有できます。
また、電話で話すこともメールよりもポジティブな共鳴という意味では、メール交換よりも全然効果的です。顔は見れませんが、電話で話す事は相手と時間をリアルに共有しますし、声のトーンや話しぶりで相手の感情が伝わってきます。